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『浪華の古本屋 ぎっこんばったん』

 約10年前、ショートショートの資料を求めて古本屋に行くようになりました。親しく話すようになった店主もたくさんいます。
ぎっこんばったん.jpg そのうちの1人――大阪の名物古本屋・青空書房の店主である坂本健一さんがエッセイ集を上梓されました。
◎さかもとけんいち『浪華の古本屋 ぎっこんばったん』SIC(10)
 古本屋を開業した戦後闇市のころの話に始まって、交流のある著名作家とのエピソード、古本屋としての矜持、活動写真の思い出など……。坂本さんの人柄そのまま、心に滲み入ってきます。ご本人が描かれた挿絵も満載で、これがまた素晴らしいです。
 残念ながら、現在のところ一般の書店には並んでいないとのこと。以下にチラシをアップしておきますので、興味のある方は出版元SICにご連絡ください。
 前にもちらと紹介しましたが、坂本さんはブログ「青空書房の青空」を書かれています。こちらもご参照ください。もちろん、お店へ行けば、本を買うことができます。

チラシ.jpg
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黒井千次のショートショート集

 ショートショートと掌編小説に思いを巡らせていて、このブログでも前に書いたことがあるな、と思い出しました。昨年7月9日の記事「ショートショートと掌編小説」です。私の考え方の基本は、ここに書かれています。
 この記事では、ショートショートと掌編小説をきっちりと区別している作家として小池真理子を採り上げていますが、当然のことながら、そういう作家は小池真理子だけではありません。
 今日は、そんな作家の1人――黒井千次のショートショート集+掌編小説集のリストを掲載します。

『夜のぬいぐるみ』冬樹社(73)
 全18編。帯の背に「掌篇小説集」。
『星からの1通話』講談社(84)/講談社文庫(90)
 元版には(表紙に掲載された表題作も含めて)55編収録。文庫版には20編追加されて75編収録。元版の帯に「ショートショート傑作選」、文庫版はサブタイトルとして「75のショートショート」。
『銀座物語』文藝春秋(89)
 全18編。
夜のぬいぐるみ.jpg 星からの1通話.jpg 星からの1通話(講談社文庫).jpg 銀座物語.jpg
『指・涙・音』講談社(89)
 全15編。掌編小説も含む短編集。
『K氏の秘密』新潮社(93)
 全18編。帯には「連作短篇集」と書かれていますが、各編の長さは掌編小説と言えます。
指・涙・音.jpg K氏の秘密.jpg
 以上。『星からの1通話』以外、私の感覚では掌編小説です。作者も同じような感覚で区別しているものと思います。
 いやまあ、すべてがショートショートであると言えば言えるし、すべてが掌編小説であるとも言えば言えるんですが……。
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『生きものたち』

生きものたち.jpg 吉田知子『生きものたち』角川書店(71)が届きました。
 先日の記事『病気』のコメントで大熊宏俊さんに教えていただき、ネット古書店に注文した本です。
 さっそく、お目当ての「生きものたち」――「鷹」「犬」「烏」「ライオン」「猫」「蓑虫」の6編で構成された作品を読みました。
 幻想的な掌編小説群。大熊さんも書かれていましたが、私も、ちょっとショートショートとは違うと感じました。もちろん広義のショートショートではあり、貴重な資料です。
 大熊さん、ありがとうございました。
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ホシヅル・ストラップ

ホシヅル・ストラップ.JPG あっという間に売り切れ、世の星新一ファンを絶望のどん底に陥れた(←大袈裟(笑))ホシヅル・ストラップですが、世田谷文学館HPのお知らせによりますと、17日から再販売されているとのことです。ただし、1人2個まで。
 最初からこうしていれば、数日で売り切れるなんてことはなかったでしょうね。
 星新一展の終了まで、(今日を含めて)9日です。まだ行かれていない方、どうぞお急ぎください。

【追記】6月21日
 世田谷文学館HPのお知らせによりますと、早くも完売とのことです。>ホシヅル・ストラップ
 またも数日で完売とは……(驚)。

【追記2】
 ネットサーフィンしていたら、「制限がなければ1個で満足するのに、1人2個までなんて言われると、2個買わなければいけないような気がする」というようなことを書いている人がいて、なるほど~と思いました。
 制限したのは逆効果だったかもしれないですね。
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『路次裏のブルース』

 豆本の話題ついでに、もう1冊。
 先月、某古書市で関根弘『路次裏のブルース』かながわ豆本・第14集(75)という本を見かけました。限定200部発行の豆本です。
 ん? 関根弘? タイトル忘れちゃったけど、確かショートショート集を出してたよな。
 中身をぱらぱらと見ますと、短い作品がいくつも収録されています。
 高価な本でしたら、じっくりと内容をチェックするんですが、とにかく安くて……。限定200部の豆本がこの値段で、短い作品集で、しかも作者がショートショート集を出しているとなると、内容云々は気にせずに買っちゃいます。
 帰宅して読んでみましたら、あらら、エッセイ集ではありませんか(苦笑)。いやまあ、そうかもしれないという可能性も含めて、納得して買ったんですが。
 ちなみに、古書市会場でタイトルを思い出せなかった本は『関根弘お伽噺集』創土社(74)です。お伽噺のパロディを中心に、全21編。なかなか愉快な本でした。
路次裏のブルース.jpg 関根弘お伽噺集.jpg
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『ショート・ショート集成』

特装版(箱).jpg 昨日、吉田知子の豆本『病気』のことを書きました。
 豆本って、あまり実用的ではないんですが、掌に載せて眺めていると、何か嬉しいものがあります。ただ、一般販売されていないものが多く、入手困難なのが玉に瑕です。以前に半村良の豆本『深奥への回線』を紹介しましたが、これも今となっては、入手は難しいでしょう。
 ま、それはさておき――
 豆本つながりで、今日は結城昌治『ショート・ショート集成』未来工房(78)をご紹介しようと思います。
 これがまた、非常にややこしくて……。
 まず、限定150部発行の特装版があります。『男と女』(5編)、『かなしい二人』(6編)、『絶対反対』(4編)、『ひげが生えた赤ん坊』(4編)の全4冊(計19編)が桐箱にはいっています。1978年3月30日発行。
男と女.jpg かなしい二人.jpg 絶対反対.jpg ひげが生えた赤ん坊.jpg
 そして、限定300部発行の愛蔵版があります。こちらは特装版4冊の合本(全1冊。19編)で、布装の夫婦箱にはいっています。1978年4月30日発行。本体にはアクリル製のケースが付いているようなんですが、残念ながら手持ちの本には欠けています。(下の写真は箱、本の扉です)
 さらに、『ショート・ショート集成』の増補版として、限定450部発行の『公園にて』もあります(450部というのは、『ショート・ショート集成』の特装版と愛蔵版を合わせた数です)。4編収録。1978年3月30日発行。
愛蔵版(箱).jpg 愛蔵版(扉).JPG 公園にて.JPG
 ね。ややこしいでしょう。現物を入手する前、さまざまな断片情報はありましたけれど、何が何やら、さっぱりわかりませんでした。
 この『ショート・ショート集成』を増補・再編集したのが『結城昌治ショート・ショート全集』六興出版(78)です。計35編を収録。正確な発行日は1978年11月30日です。
『泥棒 ショート・ショート全集』集英社文庫(80)は『結城昌治ショート・ショート全集』の文庫版ですが、増補・再編集されています。計37編収録(カバーには39編と書かれていますが、間違い)。
ショート・ショート全集.jpg 泥棒.jpg
 今回の記事の書影は、すべて同じ縮小率にしました。豆本の小ささを実感していただけると思います。
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『病気』

 300件目の記事です。平均すると、1ヶ月に20件弱の更新ですか。毎日ブログを更新されている方も多いですから、特に誇れるようなペースでもないんですが、よく続いたな、とは思います。アップした書影は2000枚を軽く突破しています。この数はすごいかも。
 さて。
 ここのところ、すっかり映画づいていますが、今日はショートショートです。

 今朝の「中日新聞」文化欄に、「豆本同人誌」という記事が掲載されていました。
豆本同人誌.jpg> 川端康成は、ごく短い「掌の小説」を書いた。
>川端康成文学賞作家の吉田知子さん(六六)らは、
>掌に乗るほど小さな、小説の同人誌をつくっている。
 と、記事は始まります。
 吉田知子が同人誌を発刊したのは1985年で、すでに96集まで発行されているそうです。1編は1200字以内と定められているとのことで、つまり掌編小説(あるいはショートショート)の同人誌ですね。
 グループ名は「遠州豆本の会」。――これを目にした瞬間、「おっ。そうだったのか」。
 と言うのも……。
病気.jpg 先月、吉田知子『病気』遠州豆本の会・遠州豆本叢書17(92)という掌編小説集(豆本。100ページほどに10編収録)を入手したのですが、どういう由来のものか不明で、気になっていたのです。
 記事を読んで、すっきり氷解しました。なるほど、「遠州豆本の会」というのは同人誌グループで、同人誌とは別に発行した本だったのですね。
『病気』は“遠州豆本叢書17”となっています。ということは、同様の本がほかに、少なくとも16冊は刊行されていると考えられます。どんなラインナップなのか、非常に気になります。
 どなたか、ご存じの方はおられないでしょうか。情報提供をお願いいたします。

吉田知子小説選.jpg なお――
 吉田知子についてはほぼ未調査なのですが、1冊だけ――『吉田知子作品選 私的小論 小説篇 戯曲篇 ショート・ショート篇』深夜叢書社(71)は持っています(「ショート・ショート篇」には10編)。
 ほかにも吉田知子のショートショートが収録された本はあるのでしょうか。こちらも、情報をいただけると嬉しいです。


【追記】
 新聞記事には吉田知子が66歳とありますが、ふと、そんなに若かったっけ? と疑問が生じ、調べてみたら、1934年生まれ。76歳ですね。
 こんな初歩的なミスをしてはいけないでしょう。>記者さん
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『スクワーム』と『スラッグス』

 映画『スクワーム』を観ました。何度も観ている映画なんですが、何となく観たくなって……。
 ミミズ(正確にはゴカイ)がうじゃうじゃと人間を襲う映画です。ストーリーとしては、とりたてて面白いというほどのこともないんですが、何と言っても、登場する大量のミミズはすべて本物! この気色悪さは何度見ても心地よいですね。
 この手の映画というと、『スラッグス』も好きです。こちらはミミズではなくてナメクジうじゃうじゃ。もちろん本物です。
 ナメクジは見慣れた存在なんですけれど、映画に出てくるナメクジは、日本に生息するナメクジと全然違っています。とにかく、でかくて黒いんですね。最初に観たときには、こんなナメクジもいるのか、と驚きました。
 われながら趣味が悪いと思いますが、好きなものは仕方ありません。
『スクワーム』も『スラッグス』も、映画を観る遥か前に原作小説を読みました。
◎リチャード・カーチス『スクワーム』サンケイノベルス(77)
◎ショーン・ハトスン『スラッグス』ハヤカワ文庫NV(87)
 小説もまた、気色悪かったです。ことに『スラッグス』は、映画よりも小説のほうがずっと気色悪かった印象が残っています。文章が映像を凌駕するなんて、これはすごいことではないでしょうか。小説、抜群に面白かったですね。――もっとも、お勧めはしませんが(笑)。
スクワーム(映画).jpg スクワーム.jpg スラッグス(映画).jpg スラッグス.jpg
 以下、蛇足です。

蛇足を読む。


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映画『アッシャー家の末裔』など

 サイレント映画の名作と言われている『アッシャー家の末裔』を観ました。1928年のフランス作品です。
アッシャー家の末裔.jpg 私は映画の情報にはうといですし、知識も偏りまくりです。基本的に、観た映画のことしか知らないんですね。この映画も、実は全然知らなくて、映画好きの友人に、「いいよ~」と勧められて、しかもDVDを貸してくれるというので、観ることにしたのです。
 エドガー・アラン・ポオの短編「アッシャー家の末裔」「楕円形の肖像」「リジェア」を原作にしているとのことですが、「アッシャー家~」以外は読んだことがなく、どのあたりが「楕円形の肖像」や「リジェア」なのか、よくわかりません(苦笑)。
 サイレントなのですから当然と言えば当然ですが、物語は静かに進行します。幻想的な雰囲気のなかに、じわじわと迫ってくる無気味さ……。派手な演出はないんですが、画面に惹きつけられます。見せ方がうまいんですね。
ペンデュラム.jpg ポオの世界を堪能し、ふと、だいぶ前に買ったものの放置していたビデオ『ペンデュラム 悪魔のふりこ』を手に取りました。ポオの短編「陥穽と振子」を原作とする映画です。
 このビデオを買った理由は、スチュアート・ゴードン監督の作品であること、これに尽きます。
 スチュアート・ゴードンという名前を意識したのは、『死霊のしたたり』を観たときです。H・P・ラヴクラフト「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」を原作とする映画ですが、これがまあ何と言うか、100パーセント私好みなのでした。エログロ&ホラーに加えて、お茶目さも満載。このお茶目さ、それに下品さがたまらないですねえ。
 全3作で、シリーズが進むたびにお茶目度、下品度はアップしていきます。ちなみに、最も印象に残っているのは、第3作のエンド・ロールでバックに流れている映像だったりします。よくもまあ、こんなシーンを撮ろうと思いましたねえ。いや、思うだけならともかく、本当に撮ってしまうなんて……。このお茶目さというか下品さには、呆れるしかありません(笑)。
 あ。
 ジャケット画像をアップするために『死霊のしたたり』シリーズを手にして、初めて気がつきました。スチュアート・ゴードンが監督を務めたのは第1作だけだったんですね。
 まあ、私の映画に関する知識はこんなものです。
死霊のしたたり.jpg 死霊のしたたり2.jpg 死霊のしたたり3.jpg
 というわけで、『ペンデュラム』ですが……。
 悪くはないけれど、期待していたような映画ではありませんでした。お茶目さ皆無なんですよね。残念!
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『機械探偵クリク・ロボット』

 昨日、カミ『機械探偵クリク・ロボット』ハヤカワ・ミステリ(10)を買いました。新刊を発売初日に買うなんて、滅多にないことです。発行情報を得て以来、首を長くして待っていました。
機械探偵クリク・ロボット.jpg ショートショートの作家として、カミは微妙な位置を占めています(『ショートショートの世界』44ページ参照)。この本は中編2本を収めた作品集で、ショートショートとは無関係ですが、いやもう、カミの場合、ショートショート云々は関係ないですね。とにかくカミの新刊が出たというだけで、買わなければ! となります。
 まさか、カミの新刊を手に取れる日が来ようとは……。古い表現をするならば、涙がちょちょぎれる、なのですよ。

 いい機会ですから、カミの邦訳作品集をまとめておきます。

リストを見る。


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映画『ブレイン・スナッチャー』

 私がふだん映画を観るのは週に1~2本程度ですが、突発的に頭のなかが映画モードになることがあり、そういうときは毎日のように観てしまいます。
 1週間ほど前から、映画モードにはいったようで……。

人形つかい.jpg『ブレイン・スナッチャー 恐怖の洗脳生物』を観ました。原作はロバート・A・ハインライン『人形つかい』です。原作は何種類も出版されていますが、私が読んだのはハヤカワ文庫SF(76)です。
 これはもう、抜群に面白かったですねえ。ハインラインの諸作品のなかで、最も私好みです。
 映画は、だいぶ前にテレビの深夜放送で観ました。そのときの印象は――悪くはないけど、原作と比べたら今ひとつ。
 何年か前、レンタル・ショップの処分セールでビデオを見かけて購入したものの、すぐに観る気にはならず、そのまま放置していました。
ブレイン・スナッチャー.jpg しかし昨日、近所のブックオフでハヤカワ文庫SFの新装版(05)を見かけて、新たに付けられている解説(森下一仁)を立ち読み。むらむらと映画が観たくなったのでした。
 再鑑賞しての感想は――
 う~ん。やっぱり、悪くはないけど、今ひとつだなあ。
 同タイプのSF(エイリアンが地球人になりすます)を原作とした映画としては、たとえば『遊星からの物体X』『SF/ボディ・スナッチャー』があり、どちらも私は大好きです。この2本は、原作(『影が行く』と『盗まれた街』)はもちろんのこと、映画はそれ以上に好きなんですけど、『ブレイン・スナッチャー』は原作『人形つかい』のほうがずっと面白く……。
パラサイト.jpg リメイクを熱烈に希望します。

 蛇足ながら――
 このタイプの映画で、比較的新しいところでは、『パラサイト』が面白かったです。映画のなかで登場人物が『人形つかい』や『盗まれた街』に言及するシーンもあったような……。
 あ、これも再鑑賞したくなってきました(笑)。
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「ああ超能力者」

 先日、映画『ウルヴァリン X-MEN ZERO』を観ました。映画『X-MEN』シリーズ3部作のプレ・ストーリーです。
 ウルヴァリンの悲しすぎる過去に、柄にもなく胸がじんとしました。で、無性に3部作を観直したくなり、第1作から順番に観ています。
 もともと『X-MEN』シリーズは大好きな映画ですが、ウルヴァリンの過去を知ってから観ると、面白さが増しますね。前に観たときに気づかなかった細かい設定に気がついたり……。
 それはともかく――
 映画を観ていて、ふと、私が中学生のころに書いた「ああ超能力者」を思い出しました。いや、書いたと言っては語弊がありますね。書いたのはプロットだけなんですから……。当時の私は原稿用紙数枚のショートショートを書くのが精一杯で、長い小説を書く力はなかったのですよ(苦笑)。
ホシヅルの巣・51号.jpg このプロットは、〈大江戸エヌ氏の会〉の会誌「ホシヅルの巣」第51号(1981年12月13日発行)に掲載していただきました。「ホシヅルの巣」にはショートショートの連載をしていまして、その最終回です。ショートショートの連載なのにプロットを掲載しちゃうなんて、ファンジンならではのお遊びですね。
 読み直してみて、『X-MEN』シリーズと似てるなあ、と改めて思いました。せっかくですので、ご覧いただくことにします。
 テキスト化するのは面倒ですから、誌面をそのままスキャンしました。
 下の画像をクリックすると、別ウィンドウが開きます。

ああ超能力者1.jpg ああ超能力者2.jpg
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『SF奇書天外REACT』

 東京創元社のウェブマガジン「Webミステリーズ!」で北原尚彦さんが『SF奇書天外REACT』を連載されています。その第3回「勝手にコラボ・奇書版/星新一展『未来にいどむNEC』ほか」がアップされました。
「星新一展」レポートの最後に「北原さんが星新一や星一関連の珍しい本を持ってきてくれたりして、内容も濃かったですよ」と書きましたが、まあ、こういった本を見せていただいたわけです。
『SF奇書天外REACT』を読んで、あの日のことを思い出しました。ほんと、楽しかったですね。
 北原さん、ありがとうございました。
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セタブンブログ

 セタブンブログ――世田谷文学館のブログでは、星新一展に関する記事を断続的に掲載しています。
 最も新しい6月2日の記事「星さんの頭の中 その2」では、星新一の構想メモが展示されているゾーンの写真がアップされています。ここの写真、ぜひとも撮りたかったんですが、写真撮影不可でした。こういう記事はありがたいですね。
 ほかのゾーンの写真もアップしていただけると嬉しいのですが……。
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映画『ランド・オブ・ザ・ロスト』

 昨日の記事の最後に、
> 今日、『アバター』を返しに行きます。『アバター・オブ・マーズ』が借りられると
>嬉しいのですが……。
 と書きました。
 残念ながら『アバター・オブ・マーズ』は借りられず……。その代わりというわけでもありませんけれど、『ランド・オブ・ザ・ロスト』を借りました。
『アバター・オブ・マーズ』をネット検索していて、この映画のことを知ったんです。E・R・バローズ〈太古世界シリーズ〉の第1作『時に忘れられた世界』を映画化したものとのこと。昨年末にDVDが発売されたようで、それに気づかなかったのは迂闊でした。
 知ったからには、これはもう観るしかないです。ところが……。
 昨日の記事で触れた「バローズはSF作家か?」で、私は以下のように書きました。

〈太古世界シリーズ〉は、太古の恐龍世界が今なお存在する南太平洋の孤島キャスパックを舞台に繰り広げられる冒険譚だが、物語を構成するメイン・アイデア――奇抜な進化の法則はSFファンの興味をそそる。キャスパックでは、あらゆる生き物が卵から生まれ、外世界の人間が何億年もかけて進化した段階をひとつの個体が一生の間に経験するのだ。
 この神秘に加えて、胎生の人間(コス・アタ・ル(ロ))や、男(ル)しか生まない鳥人ウィールーも絡んで、ただでさえも不可解な進化の謎に拍車をかける。――第一・二部で張られた伏線をもとに、第三部でその謎を解明させる手法も鮮やかだ。コナン・ドイルの『ロスト・ワールド』は1921年に発表されたが、それからわずか6年後、あえて本編を発表したバローズの意気込みが伝わってくるような傑作である。
時に忘れられた世界.jpg 時に忘れられた人々.jpg 時の深き淵より.jpg 時間に忘れられた国.jpg

 ほんと、原作は面白いんですよ。しかし、映画は……。
『ランド・オブ・ザ・ロスト』を観終わって、「嘘だろ」と思いました。メイン・アイデア――奇抜な進化の法則が完全に無視され、ただのロスト・ワールドものになっちゃってるんですね。これではコナン・ドイル『ロスト・ワールド』の二番煎じではありませんか。
 こんな映画を作っては駄目でしょ。バローズへの冒涜ですよ(怒)。
 実を言うと、『アバター・オブ・マーズ』も嫌な予感がしているんですよね。だって、この邦題ですから(苦笑)。

〈太古世界シリーズ〉は30年以上前にも映画化されたことがあります。――『恐竜の島』と続編『続・恐竜の島』です。
 もちろん2作とも観ました。こちらは原作にかなり忠実で、けっこう楽しめた記憶が残っています。久しぶりに観直してみようかしらん。

【追記】
『続・恐竜の島』の後半、とんでもない展開になっていました。
>こちらは原作にかなり忠実で、
 前言撤回します。
 いいかげんなことを書いて、申しわけありませんでした。
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映画『アバター・オブ・マーズ』

 エドガー・ライス・バローズが大好きです。
 私がSFファンになったきっかけは、バローズの〈火星シリーズ〉なんです。
 小学5年生のとき、講談社の子ども向け〈火星シリーズ〉を学校の図書室で借りて読みました。一読、夢中になりましたねえ。全10巻とあり、そのすべてを読みたいと思いましたが、残念ながら図書室には2冊しかなく……。
 小学6年の終わりごろ、書店で創元推理文庫版の〈火星シリーズ〉を見かけ、「おお、これだ~」。またたく間に全巻を読みつくし、続いて〈金星シリーズ〉にも手を伸ばしました。
 いやあ、どれも底抜けに面白かったんですよね。
 こんなに面白い世界があったのか。「SF」というものなのか。
 そう。このとき初めて「SF」という二文字を意識したんですね。
 ちょうどそのころ――中学1年の夏ですが、ハヤカワSF文庫が創刊され、バローズの翻訳本が続々と刊行。〈ペルシダー・シリーズ〉、〈ムーン・シリーズ〉、〈ターザン・シリーズ〉……。読みまくりましたね。まさに至福の読書体験でした。

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「星新一展」座談会

 ちょっと前、尾川健くん(古くからの友人で、このブログにもたまにコメントをいただいています)から、「週刊読書人」5月21日号に、4月30日に世田谷文学館で行なわれた座談会(新井素子、最相葉月、加藤和代)が載録されているとの情報が寄せられました。
 おおっ。それはぜひとも入手しておかなくては!
 新聞ですから、バックナンバーを入手するのは難しいかなと思いましたが、幸いなことに友人が「週刊読書人」を愛読していまして――「持ってるよ。あげる」。
 というわけで、無事に入手することができました。
 いやいや、すごいですね、この記事。新聞2ページにわたり、座談会の模様が詳細に再現されているんです。本当に貴重な資料と思います。
 情報を寄せてくれた尾川くん、そして譲ってくれた友人に感謝、感謝です。
 前にも書いたと思いますが、私のショートショート研究は、多くの友人たちに支えられているんですよね。
 今後とも、よろしくお願いいたします。>皆様
週刊読書人.jpg

筒井康隆の「仕事」大研究.jpg 尾川くんと言えば――
 新刊『筒井康隆の「仕事」大研究』洋泉社MOOK(10)に「執筆活動前夜~『NULL』以前の筒井康隆」を寄稿されています。簡潔にして当を得た内容で、非常にわかりやすいです。さすが、「筒井さんの追っかけ」を自認されているだけのことはありますね。
 この本、まだ軽く目を通しただけなんですが、実に楽しいです。
 皆様にお勧めしておきます。
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玉川一郎編のフランス・コント集

 先日の記事ふらんす 風流ざんげろく』にも書きましたように、短いフランス・コントはもちろんのこと、長いフランス小咄もショートショートとして読める(正確に言うと、読めるものもある)と思っています。
 その手の作品を収録したアンソロジーは戦前から数多く出版されていて、日本におけるショートショート出版の前史として重要とは承知しているんですが、網羅的な調査をすることは、私の手には負えません。現在のところは、ピンポイントの調査が精一杯です。
 ということで――
 今日は玉川一郎訳編のフランス・コント集を紹介しましょう。
 戦前から戦後にかけて、玉川一郎もこの分野の翻訳・紹介で活躍しました。直木賞の候補にもなった作家ですが、現在では知る人は少ないかもしれませんね。
 以下、いずれも収録作品は短く、ほとんどショートショート・アンソロジーと言えるような本です。

◎玉川一郎訳『舶来傑作コント集 辯解夫人』モダン日本社(38)
 全54編収録。タイトルは「いいわけふじん」と読みます。拙ブログで採り上げたこともあるアルフォンス・アレフィシェ兄弟の作品も収録されています。
◎玉川一郎譯『舶来コント ジムと云ふ男』久晃堂(46)
 全22編収録。そのすべては『辯解夫人』からの再録です。表紙には「舶来コント」と書かれていますが、扉や奥付では「舶来コント集」となっています。
◎玉川一郎編『舶来小咄集 いいわけ夫人』久保書店(55)
 全45編収録。1編を除いて『辯解夫人』からの再録です。
 以上3冊、要するに『辯解夫人』を親本として、あとの2冊はその改題再編集版なんですが、「コント集」であったり「小咄集」であったり……。どういう基準で「コント」と「小咄」を使い分けているのか、どうもよくわかりません。
 ちなみに、『辯解夫人』と『ジムと云ふ男』には各作品に作者名が明記されていますが、『いいわけ夫人』には作者名が書かれていません。また、『辯解夫人』と『ジムと云ふ男』では同じ作品なのに作者名が違っていたりして……。う~~~む、いいかげんですねえ。困ったものであります。
辯解夫人.jpg ジムと云ふ男.jpg いいわけ夫人.jpg
◎玉川一郎『ふらんす風くノ一笑法 コント・ア・ラ・ニュイ』一水社・かもめ新書(66)
 全78編収録。訳とも編とも書かれていないのは、上の3冊が原典を忠実に翻訳したものに対して、こちらは玉川一郎がアレンジしているからでしょうか。そのあたりの事情は不明です。もちろん、各作品に作者名は書かれていません。
◎玉川一郎訳編『ふらんすこばなし 千夜一夜』芳賀書店(67)
 短い小咄がどっさり、数える気にならないほど収録。この本、紹介するべきか迷いました。明らかに小咄集で、ショートショート(小説)として読むには無理があると思うんですよね。しかしながら、表紙には「粋なお色気ショートショート」なんて書かれていて……(苦笑)。
ふらんす風くノ一笑法.jpg ふらんすこばなし千夜一夜.jpg
 私が把握しているのは以上の5冊ですが、玉川一郎訳編『優しき告白』民生本社(48)という本もあるそうで、気になっています。現物未確認、内容不詳ですから、何とも言えないのですが、もしかするとフランス・コント集なのかも……。何かご存じの方、ぜひご教示を。
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アニメ『エルマーの冒険』

 記事「想い出の2冊」で、子どものころに読んで、深く印象に残っているSFのことを書きました。
 SFではありませんが、R・S・ガネット『エルマーのぼうけん』シリーズ(全3冊)も忘れられません。この本はクラスのなかでも大人気で、当時、ほとんどのクラスメートが読んでいたのではないでしょうか。
 1997年、アニメ映画化されたのを機に、ソフトカバー版(全3冊。共函入り)が発売されました。
『エルマーのぼうけん』福音館(97)
『エルマーとりゅう』福音館(97)
『エルマーと16ぴきのりゅう』福音館(97)
エルマーのぼうけん(函).jpg エルマーのぼうけん.jpg エルマーとりゅう.jpg エルマーと16ぴきのりゅう.jpg
 書店で見かけた途端、無性に懐かしくなって、購入。久しぶりに読み返しました。
 子どものころには、確かに面白かったです。しかし、40オヤジ(←当時)が読んでも面白いのでしょうか。
 不安はありましたが、それは杞憂に終わりました。むかし読んだときのワクワクドキドキ感が甦り、楽しい時間を過ごすことができたのです。ほんと、子ども向けファンタジーの大傑作と思います。
エルマーの冒険.jpg 肝心のアニメ映画は観る機会がなく、10年あまりが経ちました。映画化のことなど、すっかり忘れていたのですが……。
 ハードオフ(『チャイルド・プレイ』シリーズを買った店)を覗いたら、『エルマーの冒険』のビデオを売っているではありませんか。これまた60円。
「うほほ~い」と心のなかで奇声を上げつつ、もちろん買いました。
 いやあ、ほのぼのと楽しい映画でしたね。ストーリーは言うに及ばず、原作に添えられていた挿絵のイメージを損なわない絵柄は嬉しいですし、音楽も耳に心地よく……。
 満足しました。
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