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『ふらんす 風流ざんげろく』

 フランス・コント(=短編小説)の短いものの多くはショートショートです。また、フランス小咄の長いものもショートショートと言えると思います。このあたりの線引きは不可能と言っていいでしょうね。
 フランス小咄集は数多く出版されていて、すべてをチェックしようなんて思っていませんが、長めのものが多く収録されている本は、できる限り入手しておきたいと考えています。
 たとえば、夏目悌介『ふらんす 風流ざんげろく』高文社(57)です。小咄集ではありますが、全体的に長めで、なかには5ページにわたる小咄(?)も収録されています。
 買ったばかりの本でして、いま、つまみ読みをしている最中です。ふだんなら、こういう本を買ってもブログに書こうとは思わないんですが、楽しい発見がありましたので、書くことにしました。

 ほんと、ついさっきのことです。「アダムの失踪」という小咄を目にして、思わず「おっ」と小さな声を漏らしました。
 ちょっと前、やはりフランス小咄集の杉戸一郎編『えれがんと えろざんす2』六興出版部(58)という本を買ったんですが、それに収録されている「天国のホームズ」とそっくりなんですよ。まあ、同じような小咄が別の小咄集に収録されているからって、驚くことではありません。しかし……。
 実は、この小咄には元になる小説(ショートショート)があるんです。――医学博士ローガン・クレンデニング「アダムとイヴ失踪事件」という作品で、エラリー・クイーン編『ミニ・ミステリ傑作選』創元推理文庫(75)に収録されています。(これは北原尚彦さんに教えてもらいました。さすが、シャーロキアン!)
「アダムの失踪」と「天国のホームズ」は、いずれも原作にアレンジが加えられていますけれど、「アダムとイヴ失踪事件」が元ネタであることは明らかです。(念のために書いておくと、「天国のホームズ」はほとんど原作のまま。「アダムの失踪」は大きくアレンジされています)
 ちなみに、ふたつの小咄はそれぞれの本の28ページに掲載されています。何という偶然。
ふらんす風流ざんげろく.jpg えれがんとえろざんす.jpg えれがんとえろざんす2.jpg ミニ・ミステリ傑作選.jpg
(ついでに、杉戸一郎編『えれがんと えろざんす』六興出版部(58)の書影もアップしました)

 フランス小咄集については、きっちりと整理しないといけないとは思いつつも、なかなか手がつけられずにいます。だいたい、自分の蔵書すら把握できておらず……(苦笑)。
 反省。
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映画『チャイルド・プレイ』シリーズ

 映画『チャイルド・プレイ』シリーズの第2作から第5作までを観ました。一気に観たわけではなくて、1ヶ月くらいかけて、ぼちぼちと。
 第1作『チャイルド・プレイ』を観たのはいつだったでしょうか。定かではありませんが、ビデオがリリースされたころ、レンタル・ショップで借りて観たように記憶しています。
 すっごく面白かったですね。掛け値なしに傑作ホラー映画と思います。
 その後、続編が作られていたのは知っていましたが、なぜか観ることもなく過ごしていました。
 今回、観ようと思ったのは……。
 ちょっとした用事があって近所のハードオフ(リサイクル・ショップ)に行ったところ、ビデオ『チャイルド・プレイ2』『チャイルド・プレイ3』『チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁』(第2作~第4作)が売っていたんです。1本60円。――買っちゃいました(笑)。
 ほかにも、この店には『13日の金曜日』シリーズが大量に売っていました。たぶんホラー映画のファンがまとめて売ったんでしょうね(私は『13日の金曜日』シリーズはあまり好きではなく、完全スルー)。マニアックな、DVD化されていないようなビデオがあれば嬉しかったんですが、それはありませんでした。残念。
チャイルド・プレイ2.jpg チャイルド・プレイ3.jpg チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁.jpg
『チャイルド・プレイ2』は第1作の正統な続編。ラストのチャッキーは、ほとんどターミネーター(第1作)でした(笑)。面白かったです。
『チャイルド・プレイ3』では、チャッキーの標的がアンディではなくなり、拍子抜け。可もなく不可もなく、って感じでしょうか。
『チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁』はチャッキー視点で物語が進行し、こうなるとホラー度は激減します。コメディ色も強いですし……。
 せっかくここまで観たんだからと、第5作『チャイルド・プレイ チャッキーの種』はレンタル・ショップでDVDを借りました。第5作ではさらにコメディ色が強くなり、もはや第1作のチャッキーはどこへやら(笑)。いやまあ、それはそれで楽しめましたけどね。
 ふと、この移り変わりは『グーリーズ』シリーズ(今年の正月に鑑賞)に似ているなと思いました。手を変え品を変え……。しかし結局は第1作には及ばない。――第1作がヒットしたゆえにシリーズ化された作品の宿命なんでしょうか。
 第2作まで観れば充分でしたね。>『チャイルド・プレイ』
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5分間新書のアンソロジー

 昨年3月11日の記事で、新風出版社の5分間新書について書きました。
 私が把握している限りですが、5分間新書には以下の7冊のアンソロジーがあります(刊行は1969年~1971年)。

◎多岐川恭監修『5分間ミステリー競作集 殺しのゲーム ほか16篇
◎都筑道夫監修『5分間ショートショート精選集 海底の人魚 ほか28篇
◎筒井康隆監修『5分間S・F傑作集 夢からの脱走 ほか17篇
◎寺内大吉監修『5分間ギャンブル小説集 競馬いのち ほか8篇
◎池波正太郎監修『5分間時代劇ミステリー 黒い太刀風 ほか9篇
◎青山光二監修『5分間アクション小説集 幻の賭博師 ほか8篇
◎寺内大吉・阿部牧郎共著『5分間競馬小説集 追いこみの広野 ほか4篇

 収録作品数からおわかりのように、ショートショート・アンソロジーと言えるのは、最初の3冊だけです。ショートショートのコレクターとしては、この3冊があれば充分なんですが、何しろ5分間新書ですからねえ。そのネーミングだけで、そそられてしまいます(笑)。
 ほかの本もどこかで見かけたら買おう、と思っていたところ、ここ数ヶ月で2冊を買うことができました。――『黒い太刀風』と『幻の賭博師』です。
 入手済み5冊の書影を並べておきましょう。
殺しのゲーム.jpg 海底の人魚.jpg 夢からの脱走.jpg 黒い太刀風.jpg 幻の賭博師.jpg
 この装丁、なかなかいい感じですね。
 ここまで来たら、残る2冊も何とか入手したいものです。

 前の記事では、5分間新書アンソロジーの改題新装版についても書きました。
 これまた、私が把握している限りですが――
『殺しのゲーム』→『悪徳ミステリィ』
『黒い太刀風』→『隠密十郎兵衛』
『幻の賭博師』→『ガンファイター』
 前の記事を書いた時点では、所有しているのは『悪徳ミステリィ』だけでしたが、つい最近、『隠密十郎兵衛』を買いました。2冊まとめて、書影をアップしておきます。
悪徳ミステリィ.jpg 隠密十郎兵衛.jpg
 こうなると、『ガンファイター』も欲しいですねえ(笑)。それと、改題新装版ではないようなんですが、南條範夫監修『歴史ミステリー』という本もあるそうで、できればこれも……。
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中原涼のショートショート集

 ゆえあって、久しぶりに中原涼の本を手に取りました。
 ちらちらと再読して――
 やっぱり面白いなあ。
 中原涼のショートショートは、まさにショートショートの王道なんですね。
 ふと思って、「中原涼」をサイト内検索してみたら、ヒット0件。あっ、これはいけません。いけませんとも。
 そんなわけで、中原涼のショートショート集リストです。

『笑う宇宙』地人書館(89)
『非登場人物』地人書館(89)
『ifがいっぱい』白泉社(91)
笑う宇宙.jpg 非登場人物.jpg ifがいっぱい.jpg
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『原猫のブルース』

 佐野美津男『原猫のブルース』三省堂らいぶらりい・SF傑作短編集(77)を読みました。児童書のショートショート集です。「原猫」は「ウルねこ」と読みます。「ブルース」は猫の名前。
原猫のブルース.jpg う~~~ん。残念ながら、私の好みではなかったですね。この作家とは感性が合わないというか、面白いと思うポイントがずれているというか……。
 もちろん、これは50を過ぎたオヤジの感覚であって、子どもには受けそうな気もします。私も小学校低学年のころに読んだら、面白く読めたかもしれません。登場する子どもたちは個性が豊かで、けっこうインパクトがありますから。

 さて。
 この本は、三省堂らいぶらりい〈SF傑作短編集〉という叢書の1冊です。
〈SF傑作短編集〉は全16巻で、そのラインナップは以下の通り。
リスト.JPG
 子ども向けの短編やショートショートばかりを収録した叢書でして、短い小説が数多く収録されている巻はショートショート集と言えます。
 当然、私の収集対象になるわけですが……。
 これが、難物中の難物なんですねえ。『原猫のブルース』も含めて、これまでに入手したのは4冊だけ。完集までの道のりは果てしなく遠いです。
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訃報:ラッシャー木村さん

 本ブログの趣旨から著しく外れますが……。
猪木へのラブレター.jpg 元プロレスラーのラッシャー木村さんが亡くなられたとのこと。腎不全による誤嚥性肺炎。享年68。
 ご存じの方は少ないと思いますが、若かりしころの一時期、私はプロレスに夢中になっていました。プロレス専門誌に小説、エッセイ、コラムなどを書いていたくらいですから、相当なものでしょう。勢い余って、一般の小説誌にも「書かせてくれ」と頼み込んで、プロレス小説やエッセイを書かせてもらっちゃいました(笑)。
 そんな最中の1984年2月19日、ラッシャー木村さんのプロレスラー生活20周年&処女出版『猪木へのラブレター もうプロレスから目が離せない』ライオン社・スカットBooks(83)を祝う集いが名古屋で催されました。
サイン.jpg 当時、私は名古屋に住んでいて、「取材をよろしく」という「週刊プロレス」誌の依頼もあり、会場に赴きました。
 ラッシャー木村さんと話すのは、そのときが初めてでした。リングで見せる鬼のような表情とは全くの別人。ファンを見つめる目は限りなく優しく、朴訥とした語り口には人柄のよさが滲み出ています。私、もうメロメロ。
 あのころ、いろいろなレスラーと話をする機会がありました。もちろん皆、リング上とは違って紳士なんですけれど、ラッシャー木村さんはまた格別でした。しばらくの間、そこかしこで「木村さん、大好き!」と大騒ぎしていたものです。
 プロレスとはご無沙汰していますけれど、今回の訃報に接し、胸に込み上げるものがありました。
 ご冥福をお祈りいたします。ありがとうございました。>ラッシャー木村さん

 なお――
 私が会場で撮った写真は「週刊プロレス」1984年3月13日号、レポートは3月20日号に掲載されています。
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想い出の2冊

 まだSFという言葉すら知らなかったころ、夢中になって読んだSFが2冊あります。
 まずは、小学校3年生のときに読んだラッセル『見えない生物バイトン』講談社・世界の科学名作(65)。そして、4年生のときのバン=ボクト『宇宙怪獣ゾーン』偕成社・SF名作シリーズ(67)。――両書とも、学校の図書室で借りて読んだものだと思います。
 いやあ、面白かったですねえ。どちらの本にも「SF」と書いてあるんですが、当時の私にはただのアルファベットの羅列にしか見えなかったのでしょう、それがSFと呼ばれるジャンルの名作であるなんて、全く意識しませんでした。
 時は流れて……。
 中学生になった私はSF大好き少年へと進化(笑)していました。
 何気なくヴァン・ヴォークト『宇宙船ビーグル号の冒険』創元推理文庫(64)を読み始めたところ、すぐに――うわあ。これ、『宇宙怪獣ゾーン』だあ!
 3年前に読んだ児童書の面白さが甦りました。大人向けに訳された『宇宙船ビーグル号の冒険』も底抜けに面白かったです。
 となると、『見えない生物バイトン』も気になってきます。ちょっと調べて、大人向けの訳書が判明しました。エリック・フランク・ラッセル『超生命ヴァイトン』ハヤカワSFシリーズ(64)です。さっそく入手して読んだのは、言うまでもありません。もちろん、こちらも面白かったですね。
 さらに時は流れて……。
 10年ほど前、ショートショートの資料を集めるため、古本屋を回るようになりました。ショートショートとは関係なくても、懐かしい本を見かけると、買ってしまうこともあります。
 で、思ったのが――『見えない生物バイトン』と『宇宙怪獣ゾーン』も、できれば手元に置いておきたいな。
 しかし、古い児童書のSFは高値で売られていることが多く、たまに見かけることはあっても、手が出る値段ではありません。
 またも時は流れて……。
 2年前に『見えない生物バイトン』をゲット。そして先日、ようやく『宇宙怪獣ゾーン』も手に入れることができました。
 私にとって、SFの原点とも言える2冊です。
 嬉しいですねえ。2冊を目の前に並べ、しみじみと懐かしさに浸っております。
見えない生物バイトン.jpg 宇宙怪獣ゾーン.jpg 宇宙船ビーグル号の冒険.jpg 超生命ヴァイトン.jpg
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「SF幼年期と神戸」レポート

 神戸文学館で催されている「SF幼年期と神戸」展を見てきました。

 JR灘駅を降りて山側に歩いていくと、洒落た建物が目に飛び込んできます。
神戸文学館・遠景.JPG 神戸文学館.JPG
 神戸に住んでいたころには、しょっちゅう近くを通っていましたが、じっくりと眺めるのは初めてです(笑)。

続きを読む。


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大西赤人のショートショート集

 大西赤人のショートショート集リストです。大西赤人については『ショートショートの世界』91~93ページをご覧ください。

『善人は若死にをする』光文社(71)
『人にわが与うる哀歌』光文社(72)
『時と無限 大西赤人作品集 大西巨人批評集』創樹社(73)
 父親である大西巨人との共著。初版と第2刷では全く装丁が違っています。
善人は若死にをする.jpg 人にわが与うる哀歌.jpg 時と無限.jpg 時と無限(2刷).jpg
新編 善人は若死にをする』角川文庫(74)/『善人は若死にをする』光文社文庫(86)
 既刊3冊からの自選集。光文社文庫版では、小説の収録作品は角川文庫版と同一ですが、エッセイは差し替えられています。
『君、見よ、双眼の色』大和書房・夢の王国(75)/大和書房・夢の王国(77)*新装版
新編 善人は若死にをする.jpg 善人は若死にをする(文庫).jpg 君、見よ、双眼の色.jpg 君、見よ、双眼の色(新).jpg
『赤い傘 大西赤人ショートストーリーズ』立風書房(78)
『夜の道連れ』光文社文庫(88)
 自選集。『君、見よ、双眼の色』『赤い傘』から選んだ作品+単行本未収録作品。
赤い傘.jpg 夜の道連れ.jpg
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『宇宙人のしゅくだい』

 先日、古本屋で小松左京『宇宙人のしゅくだい』少年少女講談社文庫(74)を見かけて、何となく手に取りました。――「あれ? こんな表紙だったっけ?」
 うちにある本と全然違うような気がしたんです。気になるので、とりあえず購入して帰宅しました。
 下の写真は、左が以前から持っている本(ウノカマキリ・画)、右が新しく買った本(林正巳・画)です。
宇宙人のしゅくだい(旧).jpg 宇宙人のしゅくだい(新).jpg
 へえ、こんなカバーもあったんですね。知りませんでした。
 ちなみに、カバーを取ると――
宇宙人のしゅくだい(本体).jpg
 ははは、同じでした。
 言わずもがなと思いますが、『宇宙人のしゅくだい』は小松左京の子ども向けショートショート集です。
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『子どもたちのいない世界』

 フィリップ・クローデル『子どもたちのいない世界』みすず書房(06)を読みました。体裁は一般書ですが、内容は児童書です。原書は絵本だったようで、カラーの挿絵が満載。計20編のお話が収められています(うち詩が4編)。
子どもたちのいない世界.jpg はい、ショートショート集です。
 不条理なブラックユーモア「ポトフ」、半村良の傑作短編「ボール箱」を想起させる「でぶのマルセル」、嘘をつくと身体が縮む男の話をする男の話「ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ」あたりが私好みですね。
 ほかにも、子どもの本質を描いた「お話、お話」、哀れな妖精の話「妖精はつらいよ」、翻訳不能の怪作「どうかでかぽじっとくんなさい!」、悪夢を退治する老人の話「悪夢の狩人」など、読んでいて楽しかったです。
 ほとんど期待せずに読み始めたのですけれど、これは掘り出し物でした。
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和田登のメルヘン集

人間になりたかった猫.jpg 和田登のメルヘン集『人間になりたかった猫』総和社(06)、『猫のラーメン屋』総和社(07)を読みました。
 両書とも“5分で読める41編のメルヘン”というサブタイトルが付いています。この数を見てもわかるように、各編の長さは極めて短いです。あとがきによると、1編の長さは800字とのこと。
 内容はヴァラエティに富んでいて、童話だったり寓話だったり、あるいは民話風だったり……。「おっ、ショートショートだ~」と笑みを浮かべてしまう作品もけっこう多いです。SFもありますし、ジャンニ・ロダーリや稲垣足穂を思い起こさせるようなものもあり、にんまり。
猫のラーメン屋.jpg 子どもも大人も楽しめる本と思います。

 1年くらい前から、子ども向けのショートショート入門書を書きたいな~と漫然と思っています。
 純然たるショートショート集はもちろんのこと、ショートショートとしても読める童話集も紹介して……。なんて考えると、とても楽しいです。
 和田登のメルヘン集も紹介するでしょうね、きっと。
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『ゆかいな農場』

ゆかいな農場.jpg マルセル・エーメ『ゆかいな農場』福音館書店・世界傑作童話シリーズ(10)を買いました。エーメは童話を17編書いたそうですが、そのなかから7編を収録した本です。
 エーメの童話は、これまでにも何度も邦訳出版されています。それぞれがオリジナル編集になっていまして、収録作品の異同は非常に激しいです。
 全17編を読むには、岩波少年文庫の『おにごっこ物語』(9編収録)と『もう一つのおにごっこ物語』(8編収録)が最適でしょう。この2冊を中心にして、それぞれの収録作品を整理しておきます。

『おにごっこ物語』岩波少年文庫(56)
 9編収録。「トンビとブタ」が読めるのは、この本だけです。
『猫が耳のうしろをなでたら』大和書房(79)/『猫が耳のうしろをなでるとき』大和書房(88)/『猫が耳のうしろをなでるとき』ちくま文庫(96)
 5編収録。『おにごっこ物語』との重複はなく、すべて『もう一つ~』に収録されている作品です。
『牧場物語 コント・ルージュ』日本ブリタニカ・ガリマール・コレクション②(80)
 7編収録。『おにごっこ物語』との重複は3編、『もう一つ~』との重複は4編です。
『牧場物語 コント・ブルー』日本ブリタニカ・ガリマール・コレクション③(81)
 8編収録。『おにごっこ物語』との重複は4編、『もう一つ~』との重複は4編です。
『もう一つのおにごっこ物語』岩波少年文庫(81)
 8編収録。この本と『おにごっこ物語』で、全17編が読めます。
『ゆかいな農場』福音館書店・世界傑作童話シリーズ(10)
 7編収録。『おにごっこ物語』との重複は4編、『もう一つ~』との重複は3編です。

 さて。
 いい機会ですので、お詫びと訂正を――
 昨年10月11日、記事「マルセル・エイメの短編集」を掲載しましたが、ガリマール・コレクションの『牧場物語』2冊はリストアップしていません。当時、この2冊の存在は知っていたものの、絵本(1編しか収録されていない)と思いこんでいて、内容確認を怠っていたのです。ところが、童話集であることが判明し、あら、大変!
 幸いなことに、2冊とも容易に入手できました。ここで「マルセル・エイメの短編集」リストに追加させていただきます。
 以下、書影をアップしますが、とても巨大な本で、スキャン面(A4サイズ)に収まりません。3月7日の記事「巨大な本」で紹介した4冊より、ひと回り大きいんです。上下左右が各1センチ近く欠けた画像であることをご了承ください。
牧場物語コント・ルージュ.jpg 牧場物語コント・ブルー.jpg
 いいかげんなリストをアップし、申しわけありませんでした。ちゃんと現物確認をしないといけないですね。反省しております。
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「はん人はだれ?」

4年の学習.jpg 星新一の単行本未収録作品を紹介します。
 学習研究社の学習誌「4年の学習」1960年12月号に掲載された「はん人はだれ?」。――「星新一展」レポートの最後にちらと書きましたが、北原尚彦さんにお借りしたものです。
 目次ページでは「はん人は、だれ?」、本文ページでは「はん人はだれ?」となっています。こういう場合、本文ページのタイトルを優先することにしています。
 いやしかし、目次には作家名は書かれていなくて、よくもまあ、こんなものを見つけられたものですね。>北原さん
目次.jpg 感心するより呆れてしまいます(笑)。

 さて、この作品ですが……。
 全3話のオムニバスになっています。
 第一話 こらしめられた王様
 第二話 キンギョが見ていた
 第三話 消えた発明
 内容は、と言うと、う~~~~ん、何と言えばいいんでしょう。
本文.jpg それぞれの作品では、まず事件が起こり、それを理科の知識を使って解決します。「事けん」編と「かい決」編に分かれていて、いわゆる推理クイズの形式です。
 理科の知識といっても小学4年生向けに書かれたものですから、さほど高度な知識は必要なく、物質の三態を知っていれば容易に解答を得ることができます。(第一話は融解、第二話は蒸発、第三話は気化を扱っています)
 はっきり言って、内容は平凡で、単行本に収録されていないのも当然と納得できます。
 1960年と言えば、デビュー3年目ですか。まだショートショート集は1冊も出ていないころで……。星新一はこういうものも書いていたんですね。ほんと、驚きました。作品の出来は別として、貴重な発見であろうとは思います。
 北原さん、ありがとうございました。
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「星新一展」レポート

 世田谷文学館の「星新一展」に行ってきました。
 いやあ、本当に素晴らしかったですね。星ワールドを満喫&堪能しました。

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森瑤子の掌編小説集

 昨日の落合恵子に続いて、今日は森瑶子です。
 森瑤子は、厖大な数の短い短編小説を書きました。その数は日本の女流作家では間違いなくトップクラスでしょう。ただし、それらがショートショートと言えるかどうか、となりますと……。
 とにかく短いですから私の調査・収集対象になっていますが、正直なところ、森瑤子の作品はあまり読んでいません。そんな状態で断を下すのは問題とは思いますけれど、森瑤子の書いた短い短編小説の多くはショートショートとは別種の産物のような気がします。
 ということで、以下、森瑤子の掌編小説集リストです。

リストを見る。


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落合恵子のショートショート集

 久しぶりにショートショート集リストを掲載します。
 落合恵子の短い短編小説には恋愛小説が多く、男と女の物語だけですと、「ショートショートとは違うな」と感じてしまいますが、そこにミステリの要素が絡むと、「おっ、ショートショートだ」となります。
 もちろん、あくまでも私の感覚ですけれど、その線引きは極めて困難でして……。う~~ん、悩ましいです。
 とりあえず、参考書的な位置づけのものも含めて、私がリストアップしている本を――

『奇妙な愛の物語』講談社文庫(82)
『ラブソング 愛を騒がせる女たち』中央公論社(84)/中公文庫(87)
『眠たい入江』講談社(85)/講談社文庫(89)
『優しい傷』文藝春秋(88)/文春文庫(90)
奇妙な愛の物語.jpg ラブソング.jpg 眠たい入江.jpg 優しい傷.jpg
『女と男』毎日新聞社(90)/講談社文庫(96)
『スパイスの行方』読売新聞社(92)/『スパイスのミステリー』文春文庫(97)
『スパイスの誘惑』読売新聞社(92)/文春文庫(97)
『LOVERS 恋人たち』マガジンハウス(93)/『恋人たち LOVERS』講談社文庫(96)
女と男.jpg スパイスの行方.jpg スパイスの誘惑.jpg LOVERS.jpg
 以上ですが、きっちりとリストアップできているか、まるっきり自信がありません。
 ご指摘いただければ幸いです。
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『いつかどこかのおかしな話』

いつかどこかのおかしな話.jpg 加藤秀幸『いつかどこかのおかしな話』文芸社(03)を読みました。確かなことは言えませんが、おそらくはアマチュアの自費出版と思います。
 全13編収録。本文150ページに満たない本なので、ほとんどの作品はショートショートと言っていい長さです。
 こういった本の場合、たいていは数編読んで、「あ、こういう作品か」と納得したところで書棚にしまってしまうのですが、この本は全作品を読みました。
 冒頭の「重き述懐」のオチで呆れたんですね。――このオチのために、ここまで書くか(笑)。
 ほかの作品もけっこう面白くて、次から次へと読んでいるうちに、ついに最後まで読まされてしまったというわけです。
 文章はかなり手慣れた感じで、読みやすいです。いささか回りくどい面がありますが、それも一種の味になっています。
 ほとんどの作品の主人公は思い込みが極めて激しいです。妄想に近いような論理思考で行動し、その独特の考え方が面白いですね。星新一や筒井康隆を思わせるような作品、あるいは私が書きそうな作品もあります。
 プロフィールを見ますと、1978年生まれで、名古屋の高校を卒業したと書かれています。巻末の「床屋ポイント」の舞台は、作品中に書かれてはいませんけれど、明らかに名古屋ですね。で、「梅里高校」なんてのが出てきて、実は私、「菊里高校」の卒業生です(笑)。
 これだけの力があるなら、「小説現代」のショートショート・コンテストに応募していたら、確実に入選しているはず……。
 調べてみますと――
『ショートショートの広場19』に「空席」、『ショートショートの広場20』に「殺人催眠まやかしの口笛」、『ショートショートの花束2』に「二位の男」と「ストレス社会」――計4編、加藤秀幸名義の作品が収録されていました。
 同姓同名という可能性もないことはないのですが、作風や文体から判断して、同一人物と見て間違いないでしょう。
 今後、ちょっと気に留めておこうと思いました。
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「星新一展」の模様



 早く行きたいなあ~。
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『S-F図書解説総目録』裏話

 石原藤夫さんが主宰されている〈ハードSF研究所〉の公報「Hard SF Laboratory」VOL.119が届きました。いつもありがとうございます。>石原さん
HSFL119.jpg 石原さんの書かれた「柴野拓美さん、浅倉久志さんを偲ぶ」は、石原さんにしか書けないエピソードが満載で、興味深いです。
 石原さんの編纂された『S-F図書解説総目録』シャンブロウ・プレス(69)――これは、1945年から1968年に出版されたSF書籍の目録です。
 500ページ以上もある目録ですが、何回も読みましたねえ。必要なときに参照するだけではなく、ほんと、ぶ厚い目録を何回も、それも隅々まで読んでいたのです。若いころの私にとって、まさに座右の書でした。私のSF書誌の知識はここから得たと言っても過言ではないでしょう。
SF図書解説総目録.jpg 石原さんがSF書誌を編纂しようと思ったのは、野田昌宏さんに勧められたことがきっかけとのこと。そこで、まず石原さんがとった行動は――
 柴野さんのお宅に行き、書庫の写真を撮らせてもらったのだそうです。その写真を拡大して調べ、後日、カードに書誌情報をメモし……。
 石原さんの目録のベースは柴野さんの蔵書だったんですね。こんなところでも柴野さんはSF界に貢献をされていたとは……。
 つくづく、日本SF界は大きな存在を失ったと思います。

 この号には、海野十三の未発見ジュブナイルSFも紹介されています。ショートショートです。しかし、そのオチは――あ、ショートショートのタブーのひとつではありませんか(笑)。

【追記】
 山本さんのコメントに触発されまして――
『S-F図書解説総目録』と『「S-Fマガジン」インデックス』の(書籍形態での)最終バージョンの背表紙をアップいたします。
 見よ、この迫力!
SF目録46-70.jpgSF目録71-80.jpgSFMインデックス.jpg
 これらはすべて石原さんに贈呈していただきました。言葉では言い表わせないくらい感謝しています。
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『きなきな族からの脱出』

 昨日のロダーリ『物語あそび―開かれた物語―ですが、子どもの想像力、創造力、発想力など、柔軟な思考を育むのに最適と思います。こういう本が小学校の副教材として使われたら素晴らしいですね。(すでに使われているかもしれませんけれど)
きなきな族からの脱出.jpg『物語あそび』は「結」のない小説ですが、反対に「結」しかない小説もあります。――和田誠『きなきな族からの脱出』角川書店(81)/角川文庫(84)です。
 単行本の帯:22種類の傑作アイデア 『終章』だけの小説
 文庫の帯:コクのある、うれしい試み――「終章」だけの小説集!
 帯に書かれている通り、終章だけの小説が22編収録されています。もちろん各作品は短く、超反則ではありますけれど、ショートショート集と言えます。
きなきな族からの脱出(角川文庫).jpg 読む前には、そんなのを読んで面白いのかと思いましたが、読んでみると、これが面白かったんですね。「終章」すなわち「結」を読むだけで、実際には書かれていない「起承転」の部分までが想像できてしまうんです。しかも、作品のジャンルは多岐にわたっていて……。
 こういう試みは大好きです。

 和田誠のショートショート集については、こちらを。

倫敦巴里.jpg【追記】5月10日
 本棚を眺めていたら、和田誠『倫敦巴里』話の特集(77)が目に飛び込んできて、思わず手に取ってしまいました。パロディ満載の楽しい本です。
 読み返したくなる衝動を抑えて、ふたたび本棚へ。
 読みたい本、観たい映画が溜まっているのです。
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『物語あそび』

 ジャンニ・ロダーリ『物語あそび―開かれた物語―』筑摩書房(81)を読んでいます。
物語あそび.jpg 冒頭の「この本とのつきあい方」には――

 みなさん、わたしが物語をとちゅうまでつくります。みなさんがそのあとをつづけて、物語のフィナーレ(しめくくり)をつくってください。
 この本には二十の物語がおさめてありますが、わたしの話を聞いて、子どもたちがつくったフィナーレを一話につき三つずつのせておきました。

 とあります。
 起承転結で言えば、ロダーリが起承(あるいは起承転)を、子どもたち(6歳から9歳だそうです)が転結(あるいは結)を担当するということになるでしょうか。
 いやあ、この本、面白いですね。
 ちょっと前に読んだ『もしもし‥‥はなしちゅう』と同系統のお話がてんこ盛りで、当然のことながら私好み。子どもたちが考えたという結末もヴァラエティに富んでいて、楽しめます。
ファンタジーの文法.jpg 星新一はショートショートのアイデアを練る際、冒頭の異様さを重要視されたとのこと。私自身の経験でも、シチュエーションさえ決まってしまえば、意外なオチを考えるのは、さほど難しいことではありません。それが納得できますね。いや、ほんと。
 なお、ロダーリ『ファンタジーの文法』筑摩書房(78)/ちくま文庫(90)に収録されている「41 あそぶための物語」には、この『物語あそび』の舞台裏が語られています。こちらも非常に興味深い内容です。

《開かれた》物語――まだ完結していない、あるいはいくつもの結末が選択できる物語――は、ファンタジーによる問題解決の形式を持っている。
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映画『エコーズ』

エコーズ.jpg『ヒー・イズ・レジェンド』効果と言えばいいのでしょうか、ここのところリチャード・マシスン原作の映画を立て続けに観ています。
『ある日どこかで』、 『奇蹟の輝き』に続いて、『エコーズ』を観ました。マシスンの長編『渦まく谺』の映画化です。前の2作は原作を読んでいませんが、こちらは読んでいます。――とはいえ、読んだのは遥か昔でして、内容はうろ覚え。まあまあ面白かったな、という印象しか残っていません。
渦まく谺.jpg 結論を言ってしまうと、映画もまあまあでした。最近観た3作では、『ある日どこかで』が最も面白くて、『奇蹟の輝き』と『エコーズ』は横一線でしょうか。
 で、無性に気になってきたのは、『縮みゆく人間』の映画版です。原作は面白かったけれど、映画は観たことがなく……。
 私のなかで、マシスンの既読長編で好きなのは、群を抜いて『吸血鬼』(=『地球最後の男』=『アイ・アム・レジェンド』)ですが、それに続くのは『縮みゆく人間』なんです。ほんと、とことんB級SFが好きなんですね。
『吸血鬼』の映画化『地球最後の男 オメガマン』はメチャ面白かったですが、『縮みゆく人間』は……?
縮みゆく人間.jpg 観たいよ観たいよ、映画『縮みゆく人間』!

 久しぶりに原作本を手に取ってみました。
 ハヤカワ・ファンタジー版『渦まく谺』、ハヤカワSFシリーズ版『縮みゆく人間』――どちらも作者名はリチャード・マティスンとなっています。この表記で邦訳出版された本ばかり読んできた人間としては、マシスンという表記にはどうにも違和感があります。この呪縛からは一生抜けられないでしょうね。
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『宇宙生物分類学』

宇宙生物分類学.jpg 一昨日の記事「ホシヅルの羽」への山本孝一さんのコメントに、「宇宙生物にくわしい岡田正哉さん」とあります。
 はてな? と首を傾げられた方も多いのではないでしょうか。
 ということで、今日は岡田さんの著書『宇宙生物分類学』ミュータンツクラブ・MUTATION BOOKS(65)を紹介しましょう。
 SFファンクラブの出版物(いわゆるファンジン)なんですけれど、これがまた何と言えばいいのか……。SFに登場する宇宙生物(BEM)を詳細に分類・解説した労作です。45年も前の発行ですから、驚くしかありません。
SF宇宙生物学講座.jpg この手の本ですと、草下英明『SF宇宙生物学講座』ハヤカワ・ライブラリ(66)という名著があります。「あとがき」には――
>この本は、宇宙生物に関する、日本で最初にして(まさか最後じゃ
>あるまいが)唯一の、単行本である。
 と書かれていて、まあ、『宇宙生物分類学』はファンジンですから、「あとがき」が間違っているとは言いませんが、『SF宇宙生物学講座』の1年前に岡田さんはこんな本を著しちゃってるんです。
「宇宙生物にくわしい岡田正哉さん」――納得していただけたと思います。

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星新一直筆のホシヅル

「星新一展」勝手に協賛企画第4弾。――今日は星さん直筆のホシヅルです。

ホシヅル1.jpg ホシヅル2.jpg
ホシヅル3.jpg
 左はお手本のようなホシヅル。
 ちょっと崩れた感じ(右)にも味があって、私は好きです。

【追記】
 記事をアップしてから、ずんぐりむっくりのホシヅルを描いていただいたことがあったはず……と思い出し、探しました。無事に発見することができましたので、これもアップします。
 ホシヅルもいろいろですね。

【追記2】
ホシヅル4.jpg ずいぶん昔ですが、山本孝一さんからポール・カーシュナーさん(アメリカのマンガ家)の描いたホシヅル色紙を送っていただいたことを思い出しました。アップしちゃいます。
 ホシヅル、宇宙へ! どこかの星で子孫が繁栄しているかもしれません。






ホシヅル5.jpg【追記3】5月3日
 さらに、新井素子さんのホシヅルです。2年前に名古屋で催された「ホシヅル・パーティー in 名古屋」の寄せ書き色紙から、ホシヅルだけ切り取りました。
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ホシヅルの羽

「星新一展」勝手に協賛企画第3弾です。
 今日はホシヅルの羽をご覧に入れます。星新一の鑑定書(印刷)付。

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