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『彩雨亭鬼談』

 ショートショートと掌編小説と同じように、ショートショートと短い怪談との線引きにも悩まされています。
 ということで――
彩雨亭鬼談.jpg 昨日、『杉村顕道怪談全集 彩雨亭鬼談』荒蝦夷(10)を買いました。杉村顕道が遺した怪談集『怪談十五夜』友文堂書房(46)、『彩雨亭鬼談 箱根から来た男』椿書房(62)、『怪奇伝説 信州百物語』信濃郷土誌刊行会(34)の全話に、「彩雨亭鬼談拾遺」として6話が収録されているという、超お買い得な1冊です。詳しいことは知りませんが、どれも幻の(入手困難な)怪談集とのこと。
 さっそく読み始めましたが……。う~~ん、私の感覚では、ショートショートではないですねえ。
 ショートショートは最後の1行が非常に大きな役割を担っていると考えますが、たとえば「いや、この話は間違いのない事実談ですよ」なんて書かれていると、それだけで、「あ、違う」と感じてしまいます。要するに、作者が物語を語るスタンスが違うんですね。
 もちろん、内容が面白いかどうかは別問題です。私の場合、まずはショートショートであるか否か、ですから。
蘆江怪談集.jpg はい。間違った読書姿勢であるとわかっております(笑)。

 幻の怪談集の復刊と言えば……。
 半年ほど前、平山蘆江『蘆江怪談集』ウェッジ文庫(09)も刊行されました。「昭和九年の初刊以来七十五年振りに復刊」とのこと。
 これに続く『杉村顕道怪談全集 彩雨亭鬼談』。怪談ファンの嬉しい悲鳴が聞こえてきそうです。
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『星新一 一〇〇一話をつくった人』

 最相葉月さんから『星新一 一〇〇一話をつくった人(上下)』新潮文庫(10)をいただきました。ありがとうございます。
 2007年に刊行された単行本の文庫化です。本ブログの読者の多くは、すでに単行本を読まれているでしょうが、文庫版も手にしたら、手元に置いておきたくなるのではないでしょうか。
星新一.jpg 帯.JPG
「文庫版あとがき」には――
> 文庫化にあたっては加筆訂正を行ったほか、単行本のときはページ数の都合で収録を
>断念した人名索引と年譜を入れた。
 と書かれています。
「人名索引」は便利この上ありませんし、「星新一年譜」は一級品の資料です。(「年譜」は、最相葉月監修『星新一 空想工房へようこそ』新潮社・とんぼの本(07)に収録されたものがあり、その再録と思いますが)
 惜しむらくは、どちらも上下巻に分けて収録されていること。まとめて収録されていたら、もっと便利と思いますが、贅沢を言ってはいけませんね。今後、数限りなくリファレンスすることは間違いありません。
 ともあれ、5冠達成(!)の名著です。単行本を読まれていない方はもちろん、単行本を読まれた方も、ぜひお手に取ってみてください。
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『オー・ヘンリー短編集 DVD BOOK』

『オー・ヘンリー短編集 DVD BOOK』宝島MOOK・名作クラシックノベル&シネマ(08)を買いました。
オー・ヘンリー短編集.jpg 先日、記事「O・ヘンリーの古い短編集」をアップしたあと、なんとなくネット検索していて気がついた本です。短編8編(英文付き)に、1952年の映画『人生模様』の収録されたDVDが付いて、なんと定価780円。版権切れの映画とはいえ、この値段には感動します。
 で、さっそく映画を観ました。
 O・ヘンリーの短編5編――「警官と賛美歌」「クラリオン・コール新聞」「最後の一葉」「赤酋長の身代金」「賢者の贈り物」を原作とするオムニバス・ストーリーです。
 う~~ん、面白かったですねえ。ほんと、よくできています。モノクロで、派手なシーンはありません。もちろんストーリーも知っているんですが、約2時間、ずっと画面に引き込まれっぱなしでした。
 余韻に浸っていたら、唐突に赤塚不二夫のマンガ『おそ松くん』を思い出しました。O・ヘンリーの短編を換骨奪胎したエピソード、いくつかあったんです。私の場合、赤塚マンガのほうが先で、のちにO・ヘンリーを読んで、「あ、そうだったのか」と気がついた次第ですが。
 赤塚不二夫もO・ヘンリーを愛読していたんですねえ。しみじみ……。
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「パラノイア」

 神戸文学館で開催されるSF企画展の正式名称が「SF幼年期と神戸」に決まったようです。
 SF幼年期と神戸ですか……。
 つらつらと想いを巡らせていて、ふとSF同人誌「パラノイア」のことを思い出しました。(編集:田路昭、発行:パラ・クラブ)
 神戸のSF同人誌と言えば、何と言っても筒井康隆が家族と発行していた「NULL」が有名です。1960年に創刊され、1964年までに計11冊が刊行されています。――あ、いやしかし、いま「NULL」の奥付を確認してみましたら、発行所は「大阪」なんですね(苦笑)。
「パラノイア」の創刊は「NULL」より1年遅れて1961年です。「NULL」が大阪のSF同人誌となれば、神戸初のSF同人誌は「パラノイア」となります。
 私が所有しているのは3冊――第7号(1965・7)、第8号(1966・3)、第9号(1970・2)だけです。とりあえずは、その3冊の書影をアップします。
パラノイア7号.jpg パラノイア8号.jpg パラノイア9号.jpg
 写真を見るだけでも豪華さがおわかりいただけると思いますが、それよりも豪華なのは寄稿者の顔ぶれです。
 所有している3冊のなかで最も豪華と思われる第7号の目次を紹介します。
7号・目次.jpg
 さらに、お便りコーナーには、星新一、柴野拓美、宮崎惇、大伴昌司、伊藤典夫といった面々のお便りが掲載されています(ついでに書いておくと、第8号では、石原藤夫、今日泊亜蘭らの名も……)。いやはや、とんでもない同人誌ですね。
 この第7号の表紙には“一周年記念特別号”とあって、「え? 創刊が1961年で、第7号の発行は1965年なのに、なぜ1周年?」と疑問を持ちますが、田路昭「パラノイア二歳」に「パラノイアは、ぼくの個人誌だった期間をふくめれば四年有余の歴史をもち、ヌルが消えたいまでは宇宙塵に次ぐ古顔だが、同人誌としてはちょうど一年目である」と書かれていて、なるほどと納得します。
SFストーリイ1号.jpg 第8号から4年を経て発行された第9号は復刊号となっています(10号以降が発行されたか不明)。
「パラノイア」には後継誌「SFストーリイ」があります。私が所有しているのは創刊号(1971・6)のみで、2号以降が発行されたかは不明。こちらも豪華でして、眉村卓や堀晃が寄稿しています。
 このあたりのことは堀晃さんが詳しそうですね。何かフォローいただければ嬉しいです。

【追記】3月26日
 雫石さんのブログに「SF幼年期と神戸」の概要が書かれていました。→ここ
 神戸文学館のHPを見に行きましたら、西秋生(文学館で講演予定)の紹介がありました。しかし、
>「 ハイカラ神戸幻視行 」 の著者は 「 SF 」のファンでもあります。
 これ、どうなんでしょ。確かにそうなんですけれど、ものすごい違和感を覚えます。
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「私家版・世界幻想短編集十選」

 いつも楽しく読んでいるブログ「奇妙な世界の片隅で」を読みに行きましたら、最新記事に過去記事「私家版・世界幻想短編集十選」へのリンクが貼られていました。管理人・高橋さんの選ぶベスト10です(2007年10月28日時点)。
 挙げられていたのは――

E・T・A・ホフマン『ホフマン短篇集』(池内紀訳 岩波文庫)
稲垣足穂『ヰタ マキニカリス』(河出文庫、ちくま文庫ほか)
フィッツ=ジェイムズ・オブライエン『失われた部屋』(大瀧啓裕訳 サンリオSF文庫)
マルセル・エーメ『マルタン君物語』(江口清訳 ちくま文庫)
ディーノ・ブッツァーティ『階段の悪夢』(千種堅訳 図書新聞)
コーネル・ウールリッチ『今夜の私は危険よ』(高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ)
カール・ハンス・シュトローブル『刺絡・死の舞踏他』(前川道介訳 創土社)
シルヴィア・タウンゼント・ウォーナー『妖精たちの王国』(八十島薫訳 月刊ペン社)
アルフォンス・アレー『悪戯の愉しみ』(山田稔訳 みすず書房)
フェリペ・アルファウ『ロコス亭の奇妙な人々』(青木純子訳 東京創元社)

 うひゃ。
 好きです好きです、大好きです。特にオブライエン、エーメ、ブッツァーティ、アレー。たまりませんね。高橋さんと嗜好が似ているのは前から感じていましたが、いやはや、ここまで似ているとは……。なかでも『失われた部屋』は私が選んでも確実にベスト10にはいります。
 書棚をチェックしたところ、『ホフマン短篇集』以外すべて持っていましたが、『ロコス亭の奇妙な人々』は買っただけで未読……。無性に読みたくなって、書棚から引っ張り出してきました。
 積読本を読む気にさせていただき、感謝です。>高橋さん

 最後に――
 このブログらしく、書影(未所有の『ホフマン短篇集』以外)をアップしておきましょう。
ヰタ マキニカリス.jpg ヰタ・マキニカリス.jpg
失われた部屋.jpg マルタン君物語.jpg 階段の悪夢.jpg 今夜の私は危険よ.jpg
刺絡・死の舞踏他.jpg 妖精たちの王国.jpg 悪戯の愉しみ.jpg ロコス亭の奇妙な人々.jpg
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O・ヘンリーの古い短編集

 一昨日、記事「モーパッサンの古い短編集」をアップしました。
 その記事にも書きましたように、O・ヘンリーの書誌に関してもお手上げ状態なのですが、モーパッサンと同じような紹介ならできます。
 そんなわけで、今日は私が所有しているO・ヘンリーの古い短編集を紹介することにします。モーパッサンと同じく、50年以上前――つまり1960年以前の刊行本です。

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モーパッサンの古い短編集

モーパッサン短篇集.jpg またも大熊さんのところで拙ブログに言及いただいています。いつもありがとうございます。
『モーパッサン短篇集』ちくま文庫(09)を読まれましたか。これ、私は買っただけで読んでないのですが……。
 大熊さんも書かれていますように、私はモーパッサンを「ショートショートの先駆者4人のうちの1人」と考えています。ほかの3人は、O・ヘンリー、サキ、アンブローズ・ビアスです。
 この4人のうち、サキビアスに関しては短編集リストを掲載しました。O・ヘンリーやモーパッサンのリストも掲載したいのですが、これが難物でして、私の力では無理ではないかと思っています。2人とも、極めて多くの邦訳書が刊行されていますし、モーパッサンに至っては明治時代にまで遡らなくてはなりません。
フランス小説移入考.jpg 資料としては、たとえば富田仁『フランス小説移入考』東京書籍(81)という本があり、当然モーパッサンにも一章が費やされています。巻末の「明治期フランス文学翻訳年表」なんかを眺めていると、冗談抜きで頭がくらくらしてきますよ、ほんと。はっきり言って、お手上げ状態です。
 とはいえ、古本屋で短編集を見かけて、それが手ごろな値段であれば買うようにしていて、けっこう溜まってきました。
 というわけで、私が所有しているモーパッサンの古い短編集を紹介することにしました。「古い」と言っても、どのあたりの刊行物までを「古い」とするのか。とりあえず50年以上前の本――1960年以前に刊行された本とします。
 リストとしては全く役に立ちませんけれど、書影をお楽しみいただければ幸いです。

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シャルル・ルイ・フィリップの短編集

 ここしばらく、断続的にではありますが、シャルル・ルイ・フィリップの調査を行なっていました。この名前を聞いて懐かしく思うのは、私より少し上の世代の方々でしょうか。
 フィリップはフランスの作家で、35歳という若さでこの世を去りました。1874年生まれ、1909年歿。
 晩年の1908年9月6日から1909年9月21日まで、パリの新聞「ル・マタン」に計49編のコント(短編小説)を書き、歿後、それらを中心とした2冊のコント集が刊行されました。日本では、2冊とも大正時代から翻訳紹介され、人々に親しまれていたようです。
 フィリップのコントはショートショートというよりも掌編小説で、正直なところ私の好みではありませんが、ショートショート史上、重要な作家であることは間違いないでしょう。
 ということで、この2冊の邦訳書リストを掲載します。
 邦訳書にはさまざまな邦題がつけられていますが、この記事では便宜的に『小さな町で』、『朝のコント』としました。また、収録作品の異同が非常にややこしいので、内容別、訳者別に分けました。

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川島ゆぞ・著作リスト

 日本テレビの番組『おもいッきりDON!』を観ていましたら、いきなり「川島ゆぞ」が紹介されていて、びっくり。――というのは嘘でして、事前情報があって録画予約しておき、番組が終わってから早送りして、その場面を観ただけです。つまらない嘘をついて、すみません。
 どんな紹介か楽しみにしていたのですが、「親族も有名人! 意外なDNA列伝」というコーナーで、「劇団ひとりの伯父である有名SF作家」と、ほんの一瞬紹介されただけでした。う~ん、残念。せめて著作1作くらいは挙げてほしかったですね。
 ともあれ、いい機会ですので、川島ゆぞのことを書くことにしました。
 川島ゆぞについては、昨年3月18日の記事「SFファンダム発のショートショート集」で簡単に紹介しました。SF同人誌「宇宙塵」の初期からの会員です。
笑う受精卵.jpg 著作は――
『笑う受精卵』サンケイ出版(80)
『暗殺童話』近代文芸社(96)
『タイムましん』ユニバース出版社(97)
『アメリカから来た赤ん坊』新風舎文庫(05)
 私が所有しているのは『笑う受精卵』と『タイムましん』だけです。
『タイムましん』はショートショート研究の見地からも重要と言えるでしょう。計13編収録の短編集で、うち半分くらいがショートショートなんです。
タイムましん.jpg 13編のうち「宇宙塵」掲載作品が10編、「NULL」が1編、他誌が2編です。「NULL」に関しては定かではありませんが、「宇宙塵」には(本名の川島裕造名義の作品も含めて)計11編が掲載されていますから、そのほとんどが『タイムましん』に収録されていることになりますね。
「宇宙塵」掲載作品で唯一『タイムましん』に収録されていない「助けてくれェ!」は『日本SF・原点への招待Ⅲ 「宇宙塵」傑作選』講談社(77)に収録されています。また、「副作用」は『タイムましん』だけではなく『宇宙塵傑作選Ⅰ』出版芸術社(97)にも収録されています。
 こうして紹介するだけでも、日本SF黎明期からの熱心なファンであり、創作においても光った存在であったとわかりますね。長く続いて、現在もなお健在の「宇宙塵」はともかくとして、「NULL」に作品が掲載されているというのは、本当にすごいことと思います。
 以下の書影は――
「NULL」4号(1961年発行):「交通麻痺」掲載(ファンジン・デビュー作?)
「宇宙塵」61号(1962年11月号):「五〇分の一」掲載(「宇宙塵」初登場)
「宇宙塵」65号(1963年3月号):「風呂」掲載(「宇宙塵」の第2作)
「宇宙塵」76号(1964年2月号):「カクテル・バア」掲載(「宇宙塵」の第3作)
 以上、いずれも川島裕造名義です。
NULL4.jpg 宇宙塵61.jpg 宇宙塵65.jpg 宇宙塵76.jpg
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『サックス吹き男爵の冒険』

 今朝の記事の続きです。
『星寄席』以外にもう1枚、「聴きたいよ~」と身悶えしたレコードがあります。――中村誠一の『取りみだしの美学』です。
 私、ジャズのことはわかりませんけれど、遥か昔、このレコードを聴いたときには、腹を抱えて笑ったことを覚えています。聴き直したいんですが、やはりプレイヤーがなくては……。
 と――
 中村誠一って小説も書いてたよなあ。んで、面白かったよなあ。
 と思い出し、書棚をごそごそ。
 手に取ったのは、中村誠一『サックス吹き男爵の冒険』晶文社(82)です。この本はヴァラエティブックでして、エッセイなどのほかにハナモゲラ童話や小説も収録されています。
 小説のラインナップは「取りみだしの美学」「静かな庵」「幕内全取組」「幻の戦士・鈴唐毛の馬慣れ」の4編。忘れっぽい私ですが、タイトルを見るだけで内容を思い出します。とにかく、読むと呆然としちゃうんですよね。>中村誠一の小説
 レコードのタイトルにもなった「取りみだしの美学」は呆然の極致ですし、これまたレコードに収録されている「幕内全取組」なんて真性のアホ(←誉め言葉)しか思いつきませんよ、ほんと。ハナモゲラ童話でも「おひるの放送」には呆然とさせられましたねえ。
 中村誠一の小説は「SFアドベンチャー」で読んでいたイメージが強いのですが、初出一覧を見ると、「SFアドベンチャー」掲載作品は1編も収録されていませんでした。
 中村誠一がどれだけの小説を書いているか知りませんが、もし叶うなら、ぜひとも1冊にまとめてほしいものであります。>出版社各位
 あと、中村誠一の著作では『サックス吹きに語らせろ!』新潮文庫(86)もありました。こちらはエッセイ集です。
取りみだしの美学.JPG サックス吹き男爵の冒険.jpg サックス吹きに語らせろ!.jpg
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『星寄席』

『星新一の世界』新評社(80)に収録の「自筆年譜」を眺めていましたところ――
星新一の世界.jpg>昭和五十三年(一九七八)
> 十一月、『星寄席』と題するLPがビクターから発売。
>古今亭志ん朝が「戸棚の男」を、柳家小三治が「ネチ
>ラタ事件」と「四で割って」を口演。
 とありました。〈Amazing3〉と題され、小松左京『宇宙に逝く』、筒井康隆『筒井康隆文明』とともにリリースされたレコードの1枚です。
 聴きたいなあ。しかし……。
 レコードを持ってはいるんですが、プレイヤーがないんですね。
「自筆年譜」には――
星寄席(LP).JPG>昭和五十四年(一九七九)
> 三月、『SF寄席』と題するLPが、東芝EMIから発売。
>桂米丸が「賢明な女性たち」と「りんご」を落語として語
>り、バックに深町純によるシンセサイザー音楽が流れる。
 ともありました。こちらは全く記憶になく、もちろんレコードは持っていません。
 聴きたいですねえ。
 こういうの、CD発売してくれないもんでしょうか。いや、もう発売されているのかな? このあたり、あまり詳しくないものでして……。
 朝から悶々としております。

 下の写真は〈Amazing3〉のチラシと、チラシを収納するケースです。
宇宙に逝く.jpg 筒井康隆文明.jpg 星寄席.jpg Amazing3.jpg
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井上雅彦・著作リスト

 ゆえあって、井上雅彦の著作リストを作りました(編著は除く)。
 せっかくですので、ここにアップします。抜けている本があれば、どうぞご指摘いただけますよう。

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『テッフィ短編集』

 町田清朗編訳『テッフィ短編集』津軽書房(06)を読んでいます。
 テッフィはロシアの作家で、1872年生まれ、1952年歿。この本を手に取るまで、名前も知らない作家でした。
 本書は2部構成になっていて、第一部には「ラスプーチンのこと」という長い短編(59ページ)のみですが、第二部「ユーモア短編」には極めて短い作品が16編(計120ページ)も収録されています。とぼけた味のユーモア作品が多く、なかなか楽しいです。
 ただ、訳文がちょっと……。細かい箇所に引っかかりまくっちゃうんですね。訳者の経歴を見ると、プロの翻訳家ではないようで、仕方がないことなのかもしれませんが、残念です。
 テッフィには『魔女物語』群像社(08)という連作短編集もあり、これは昨日買いました。カバー袖の紹介文を引用しますと――
>昔からロシアでなじまれてきた伝説の妖怪魔物が現代人の暮らしに忍び込んで、
>人間の心の奥底にひろがる見えない世界から世にも妖しい物語をつむぎだしてくる!
 300ページあまりに計15編収録。一部の作品を除いて、ショートショートと言うには長いですが、こちらも面白そうです。
テッフィ短編集.jpg 魔女物語.jpg
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『ブラック・ジャック』

 オリジナル・ビデオ『ブラック・ジャック』全3作を観ました。ご存じ、手塚治虫の代表作『ブラック・ジャック』の実写版です。
 私の『ブラック・ジャック』体験は基本的に「少年チャンピオン」連載時のマンガです。『ブラック・ジャック』=短編のイメージが強かったのですが、ビデオ=長編の『ブラック・ジャック』にはストーリー性が大きく加わり、プラス・アルファの面白さがありました。
 第1作はブラック・ジャックの紹介編、第2作はピノコの魅力爆発、第3作ではブラック・ジャック自身が死の危機に陥り、自分で手術しちゃいます。それぞれ違った魅力があり、どれも楽しく観ることができました。
ブラック・ジャック.jpg ブラック・ジャック2.jpg ブラック・ジャック3.jpg
『ブラック・ジャック』と言えば忘れられないのは、筒井康隆編『日本SFベスト集成(全6冊)』トクマノベルス(75~76)――筒井康隆が選ぶ日本SFの年間傑作選です。
 このアンソロジーにはマンガも収録されていました。こういったアンソロジーには小説しか掲載されていないものだと思い込んでいた私には新鮮であり、かつ驚きでした。(ついでに書いておくと、雑誌のアマチュア投稿作品まで掲載されていました。これまた驚き)。
 その75年版に『ブラック・ジャック』の2エピソードが収録されていたのです。「地下壕にて」と「おばあちゃん」――多くのエピソードから選ばれたものだけに、さすがに傑作でしたね。
 そうか~。これもSFなんだ~。
 目から鱗が落ちました! 以来、『ブラック・ジャック』を読むときの視点が変わったのでした。
 改めて『日本SFベスト集成』の目次を眺めてみると……。
 なんと贅沢なアンソロジーなのでしょう。タイトルを見るだけでその内容が脳裡に甦る傑作ばかりです。この6冊を補完するスタンスで編まれた横田順彌編『戦後初期 日本SFベスト集成(全2冊)』トクマノベルス(78)も含めて、こういうアンソロジーをリアルタイムで手に取ることができた青春時代……。
 本当に幸せな読書体験をさせてもらったと思います。
'75日本SFベスト集成.jpg 日本SFベスト集成.jpg
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『日本沈没』

 小松左京『定本 日本沈没』光文社(75)を買いました。1973年、光文社のカッパ・ノベルスから上下2冊で刊行され、大ベストセラーとなった作品の合本ハードカバーです。
日本沈没1&2.JPG もちろんカッパ・ノベルス版は持っていますけれど、続編の小松左京+谷甲州『日本沈没 第二部』小学館(06)はハードカバーで出ていて、2冊を並べて収納できるのは嬉しいなと(笑)。
 たまたま古書店で目にしたのですが、正直なところ、こんな本が出ていたことすら忘れていました。私の個人的な感覚ですが、この『日本沈没』のベストセラーによって、日本におけるSFの認知度がぐんと高まったのではないか、と感じています。それまでは、「SFが好き」と言っても、「SFって何?」と問い返されることも多々ありましたし、ひどいときにはSMと勘違いされることもあったのですが、以降はそういうことはなくなりました。
 日本SF史上、エポック・メイキングな作品と言えるでしょうね。
定本日本沈没.jpg 日本沈没第二部.jpg 日本沈没.jpg
 カッパ・ノベルス『日本沈没(上)』には新聞の切り抜きが挟まっていました。紙名は不明ですが、1976年7月5日の夕刊に掲載されたもののようです。『日本沈没』は刊行からわずか3年後に英訳されていたのですね。これもすっかり忘れていました。
新聞記事.jpg 狼の紋章/狼の怨歌.jpg
 昨今では、文庫や新書で出た本を何冊か合わせてハードカバーで再刊行するというケースも多いですが、当時は珍しかったような気がします。書棚を見回して目につくのは、平井和正『狼の紋章/狼の怨歌』早川書房・日本SFノヴェルズ(73)くらいです。この作品も夢中になって読みましたねえ。懐かしいです。

【追記】
 ふと思い出しましたので、書いておきます。
平家伝説.jpg 文庫での書き下ろし作品というのは、今では当たり前になっていますが、あのころは非常に珍しいことでした。
 半村良『平家伝説』角川文庫(74)の解説(権田萬治)には、「この作品は文庫として日本では初めての書き下し出版ということになる」と書かれています。
「初めて」ということに関しては、たとえば平井和正『狼の紋章』ハヤカワSF文庫(71)も書き下ろしだったはずで、疑問符がつきますが、まあ、そういう時代だったのです。
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ベッケルの短編集

 ゆえあって、今日はグスターボ・アドルフォ・ベッケルを採り上げます。――19世紀半ばにスペインで活躍した詩人・小説家です。特に詩人としての評価は極めて高いようですが、拙ブログで採り上げるのは、もちろん小説家としてのベッケルです。
 ベッケルの小説は(おもに)スペインの伝説に材をとった、いわゆる再話です。ジャンル分けするならば幻想小説と言えるでしょうか。ショートショートとしては少々長めですし、内容的にもショートショートっぽさは薄いですけれど、1860年代前半という執筆年代を考えると、ショートショートのルーツのひとつとは言えるかもしれませんね。
 1836年生まれ、1870年歿。若くして他界したこともあり、ベッケルが遺した小説は20編にも満たないようです。日本では以下の短編集が発行されていますが、当然のことながら、収録されている作品の多くは重複しています。今回は、そのあたりを詳述することにします。

『ものがたり』世界文學社・世界文學叢書(48)
 12編+「原作者はしがき」を収録。
『スペイン伝奇作品集』創土社(77)
 16編+「はじめに」を収録。世界文學社『ものがたり』の作品はすべて収録されています。
『緑の瞳・月影 他十二篇』岩波文庫(79)
 世界文學社『ものがたり』に「口づけ」を加えて、改題・文庫化したものです。13編+「交響楽的序文」を収録。
 創土社『スペイン伝奇作品集』には「口づけ」も収録されています(タイトルは「くちづけ」)から、創土社版を持っていれば、世界文學社版も岩波文庫版も不要ですね。ちなみに、「原作者はしがき」「はじめに」「交響楽的序文」は同一です。
『スペイン伝説集』彩流社(02)
 14編収録。うち2編――「神を信ぜよ」と「悪魔の十字架」は創土社『スペイン伝奇作品集』に収録されていません。岩波文庫『緑の瞳・月影 他十二篇』との重複は9編です。
ものがたり.jpg スペイン伝奇作品集.jpg 緑の瞳・月影.jpg スペイン伝説集.jpg
 作品集としては、ほかに『赤い手の王』彩流社(95)もあります。収録されているのは「赤い手の王」と「緑の眼」の2編。この本は現物未確認なんですが、「赤い手の王」は長い作品らしく、ショートショート研究の対象外ではないかと……。もちろん、機会があれば現物をチェックしたいとは思っています。
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映画『ステーシー』

『ステーシー』を観ました。大槻ケンヂ原作の映画です。
ステーシー.jpg>21世紀初頭、15歳から17歳までの少女たちが原因不明の死を遂げ、
>人間たちを襲う屍体となって蘇る現象が世界中で蔓延していた。
>誰が呼んだか、彼女たちは「ステーシー」と呼ばれた…。
 この紹介文からホラー映画を連想していましたが、違いました。私の感覚で言うなら、ゾンビ純愛ギャグ映画ですね。
 グロテスクなシーンもありますけれど、どちらかと言えばコミカルな描かれ方をしています。マッドサイエンティスト役で出演している筒井康隆も、まさに適役。主役以上の存在感を示していました。
 全くノーチェックだっただけに、意外な掘り出し物でした。楽しかったです。

 原作者の大槻ケンヂにはショートショート集(と言って、いいんでしょうね)があります。
大槻ケンヂ短篇集 ゴスロリ幻想劇場』インデックス・コミュニケーションズ(05)/『ゴシック&ロリータ幻想劇場』角川文庫(09)
 元版には15編収録。改題された文庫版には20編収録(元版から2編削除、7編追加)。削除された2編のうちの1編「ステーシー異聞・再殺部隊隊長の回想」は『ステーシー』のサイド・ストーリーです。
ゴスロリ幻想劇場.jpg ゴシック&ロリータ幻想劇場.jpg
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「具象化鏡」

 先週金曜日の記事「来週の『ドラえもん』」の続きです。
 記事の【追記】にも書きましたように、予告編では、のび太の耳に「蛸」ができています。もちろん、「胼胝(たこ)」の間違いです。
 ふと――
ドラえもん.jpg この作品に原作はあるのかな。原作にもこんなシーンがあるんだろうか。
 と思いました。藤子・F・不二雄がこんなことを描くとは思えないからです。
 調べてみると、原作はありました。タイトルは「具象化鏡」で、てんとう虫コミックス版『ドラえもん』では第39巻に収録されているとのこと。
 ここまでわかれば、原作をチェックするのは容易です。
 こういう場合、新刊書店ではなく、ブックオフが頼りになります。新刊書店では多くのマンガはビニルに包まれていて、中身を読むことができませんからね。
 というわけで、ひょいと近所のブックオフに行きました。
 てんとう虫コミックス『ドラえもん』は大量に売っていたものの、残念ながら目当ての第39巻はなし。しかし幸いなことに、『ドラえもん もうすぐ春ですね!!編』My First BIG(07)に「具象化鏡」が収録されていることを発見しました。
 さっそく立ち読み。――のび太の耳に「蛸」ができるシーンは原作にはなく、安心しました。
 このシーンは、アニメの脚本家が付け加えたものなんでしょうね。その脚本家、間違いとわかっているのか否か……。気になるところではあります。
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巨大な本

 昨日の記事『絵本 星新一ショートショート』で、横長・大判の本のことを書きました。同じような大きさでも、縦長の場合はさほど収納に悩むことはありませんが、それでも、困りものであることは間違いないですね。
 横長ついでに、今日は縦長の本を紹介しましょう。
 ショートショート関連では、以下のような巨大本があります。
◎辻邦生『十二の肖像画による十二の物語』文藝春秋(81)
◎辻邦生『十二の風景画への十二の旅』文藝春秋(84)
◎星新一『月の光』イヴ叢書(07)
◎やなせ・たかし『夜霧の騎士 幻想短編小説集』サンリオ(79)
 以下の写真は、昨日の記事と同じ縮小率です。今回も大きさを実感していただくため、文庫本の書影もアップしておきましょう。
 辻邦生『風の琴 二十四の絵の物語』文春文庫(92)――上記『十二の肖像画による十二の物語』と『十二の風景画への十二の旅』の合本です。

十二の肖像画による十二の物語.jpg 十二の風景画への十二の旅.jpg 風の琴.jpg
月の光.jpg 夜霧の騎士.jpg
 いやあ、でかいですねえ。
 実は、『月の光』以外の3冊はスキャン面には収まりきらず、書影の上部数ミリが欠けております。(昨日の記事では書きませんでしたが、『絵の贈り物』も同様でした)

 以下、余談です。
 ショートショートではありませんし、巨大というほどでもないのですが、谷川俊太郎『ワッハワッハハイのぼうけん』新風舎(05)を紹介します。これだけ大きくて、ほとんど正方形という判型の本は少ないと思います。こういうのも収納に困りますが、それはともかく――
ワッハワッハハイのぼうけん.jpg この本、1年くらい前に元版(講談社・1971年刊)を古本屋で見かけたんですね。ショーケースにはいっていて、値段は2万だったか3万だったか。気になるのでケースから出してもらい、何ページか読んでみたところ、もろに私好みのナンセンス童話でした。しかも絵は和田誠……。欲しいけれど、とても手の出る価格ではありません。
 帰宅して調べてみると、新風舎で復刊されているとわかりました。書店に取り寄せをお願いしようかなと思っていたら、その前にブックオフで見つけてしまったのでした。
 説明するまでもないと思いますが、ワッハワッハハイというのは主人公の名前です。
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『虫プロ ベストセレクション』

虫プロベストセレクション.jpg『虫プロ ベストセレクション』を観ました。虫プロ作品のオープニング&エンディングを集めたビデオです。
 何はともあれ、下の収録作品をご覧ください。
〔劇場用長編作品〕は「?」ですが、〔テレビシリーズ〕は、昭和32年生まれの私にとって、まさに少年時代を直撃! すべてを観ていたわけではありませんけれど、ほとんどは夢中になって観ていましたねえ。もはや懐かしさを通り越して、わけがわからない気分に陥っています。
 で、これらのなかでも特に――『バンパイヤ』が観たいよ~と身悶えするのでした。実写とアニメの融合、当時は画期的だったのですよ。
 観たいよ、観たいよ、観たいよ~。まったく、罪作りなビデオであります。

コンテンツ.jpg

【追記】

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『絵本 星新一ショートショート』

絵本 星新一ショートショート.jpg 遅ればせながら、NHK「星新一ショートショート」制作チーム編『絵本 星新一ショートショート』角川書店(09)を買いました。NHK『星新一ショートショート』で放送された作品から3編を収録した絵本です。
 絵は、放送された作品のセル画を用いているものと思われます。文章は、星新一の原作そのままではなく、脚色が施されています。
 収録されているのは――
 絵/外山光男「災難」:原作は『きまぐれロボット』に収録
 絵/田辺富士男「海」:原作は『つねならぬ話』に収録
 絵/パンタグラフ「博士とロボット」:原作は『きまぐれロボット』に収録

 ところで……。
 こういう横長で大判の本って、収納に悩まされます。数が多ければ、そういった本ばかりを収納するスペースを設ければいいんですが、こんな判型の本はほとんどないですし、それぞれ大きさが違いますし……。
 ショートショート関連ですと、たとえば以下のような本です。
◎文・稲垣足穂、絵・たむらしげる『一千一秒物語』ブッキング(03)
◎梅田英俊『嘘曼陀羅』編集制作・朝日新聞出版サービス(96)
◎画・福田隆義『絵の贈り物 画家から作家へ』PHP研究所(81)
 大きさを実感していただくため、文庫本の書影も並べておくことにしましょう。もちろん、すべて同じ縮小率です。
◎画・福田隆義『絵の贈り物 画家から作家へ』角川文庫(83)
◎梅田英俊『嘘曼陀羅』角川文庫(85)
 ふう~。困ったものです。
一千一秒物語.jpg 嘘曼陀羅.jpg
絵の贈り物.jpg 絵の贈り物(角川文庫).jpg 嘘曼陀羅(角川文庫).jpg
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来週の『ドラえもん』

 さっきまでテレビ『ドラえもん』を観ていました。いつも観ているわけではなく、たま~に気が向くと観ている程度なんですが……。
 来週(3月12日放送)の予告編で、思わず「うっそー」。
 デジタル放送の番組概要を見ると――
>え!?のび太の耳にタコができる!?今夜は慣用句のオンパレード!口がすっぱくなり、
>耳にタコができ、春の足音がどすんどすんとやってくる!?映画スペシャルゲストも!
 何が「うっそー」なのか、あえて書きません。
 とりあえず録画予約しました。

 番組の予告編はここで観られます。
 詳しい内容紹介もあって――
>「のび太の耳にタコができる話」
> 宿題もせずゴロゴロしているのび太を見かねたドラえもんは、ある道具を取りだす。
>そのスイッチを入れ、「時間がもったいないよ。“時は金なり”というだろ?」とおこった
>ところ、のび太のまわりで光とお金が流れはじめたからビックリ!
> その道具は『具象化鏡(ぐしょうかきょう)』というもので、ことばの上の表現を目に
>見えるようにするものだという。
> おもしろそうな道具だと思ったのび太は、具象化鏡を持ち出して、スイッチを入れっ
>ぱなしにして外出! 「耳のいたい話」「サルも木から落ちる」「絶望(ぜつぼう)のどん
>底」など、さまざまな言い回しをじっさいに体験することに…!?

【追記】
 予告編では、のび太の耳に「蛸」ができていますが、正しくは「胼胝(たこ)」です。
「馬子にも衣装」を「孫にも衣装」と勘違いしている人が多いと聞きますが、こちらも間違えて覚える人が増えそうで、ちょっぴり心配です。「のび太くん、そのタコじゃないよ~」(by ドラえもん)とか、ちゃんとフォローされているといいのですが……。
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「SFは関西に限る?」

歪み真珠.jpg 山尾悠子の新刊『歪み真珠』国書刊行会(10)を読み始めました。幻想掌篇小説集で、全15編を収録。一気に読むような本ではないので、少しずつ読んでいこうと思っていますが、それはさておき――
 神戸文学館で開催予定のSF企画展です。
 神戸で行なわれるSF展かあ。神戸――だけに限定すると厳しいから関西にスポットを当てた催しになるのかなあ。
 なんて思いを巡らせていたところ、ふと、かんべむさしのエッセイ「SFは関西に限る?」を思い出し、久しぶりに読み返してみました。
SF事典.jpg 執筆依頼を受けたかんべむさしはまず、横田順彌『SF事典』広済堂ブックス(77)を手に取ります。
 この本にはちゃんとした定義も述べられていますが、かんべむさしはあえて無視(笑)。蛇足的に書かれている「このほか、新製品普及会(SF)、サービス・ファクトリー、ストリップ・ファン、スチューデント・フェスティバル、ステープル・ファイバー、などがSFと呼ばれるが、ここでいうSFとは関係ない」のみに注目します。
>僕はSFといえばサイエンス・フィクションだと思いこんでいたのだが、
奇想天外17号.jpg>どうやらその考えは誤まりだったらしい。
 となり……(笑)。
 よくもまあ、ここまでこじつけられるなあと呆れつつも、楽しく読んだことを思い出します。
 最後には、はたと真面目になり――
>現在、SF作家クラブの会員で関西に在住しているのは、小松左京・
>筒井康隆・眉村卓・堀晃・そして、かんべむさしの五人である。数と
>しては非常に少ない。
むさし走査線.jpg そうだったんですよねえ、エッセイの書かれたころ(1977年)は……。
 現在、数多くのSF作家が関西に住んでいることを思うと、隔世の感があります。あ、私も3年前までは関西に住んでいたのでした。

 なお、「SFは関西に限る?」は、初出は「奇想天外」1977年8月号(17号)で、『むさし走査線』奇想天外社(79)/徳間文庫(81)に収録されています。
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『ひらめきの法則』

 星新一『ひらめきの法則』新潮CD(10)を聴きました。1974年9月6日に行なわれた講演「私の発想について」を収めたものです。
ひらめきの法則.jpg まずは内容以前に、星新一の肉声を聞けることに感動してしまいました。ちょくちょく星さんとお会いする機会のあったころを思い出し、懐かしくて、懐かしくて……。
 タイトルにもありますように、語られているのは星新一のアイデア発想法です。エッセイ「SFの短編の書き方」に書かれていたことが中心ですが、もちろんそれだけではありません。さまざまな興味深いエピソードとともに、星新一独自の“ものの見方”、そして発想法が開陳されています。
 収録時間は50分5秒。不思議な感慨に耽りつつも、非常に心地よい時間を過ごすことができました。
 すべての星新一ファン、ショートショート・ファンにお勧めします。

 エッセイ「SFの短編の書き方」は最初、福島正実編『SF入門』早川書房(65)に「短篇をどう書くか」というタイトルで掲載され、のちにエッセイ集『きまぐれ博物誌』河出書房新社(71)に「SFの短編の書き方」として収録されました。
『きまぐれ博物誌』は文庫化にあたって2分冊されています。「SFの短編の書き方」が収録されているのは『きまぐれ博物誌・続』角川文庫(76)です。
 また、〈星新一の作品集〉では第8巻の『人民は弱し官吏は強し 自選エッセイ』新潮社(75)に収録されています。
SF入門.jpg きまぐれ博物誌.jpg きまぐれ博物誌・続.jpg 星新一の作品集ⅤⅢ.jpg
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SF企画展

 大熊さんの掲示板で、何やら面白そうな催しがアナウンスされています。

 SF企画展
 場所:神戸文学館
 会期:4月23日~6月29日

 ご用命あれば、協力させていただきます。>大熊さん
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